(2024.04.01)
2024年1月1日に能登半島で震度7の地震が発生してから3カ月が経ちました。この3カ月間、ワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)は金沢市、七尾市、輪島市を中心に子どもの支援活動を展開してきました。皆さまからお寄せいただいた寄付により、これまでに1,456名の子どもを含む3,265名の皆さまに支援をお届けすることができました。
【初期支援】170名の子どもを含む360名の皆さまに支援:
・輪島市門前地区の避難所への支援:日用品(70名)、食料(120名)
・輪島市教育委員会を通しての支援:子どもの衣類(120名)、文房具(50名)
【教育再開支援】906名の子どもを含む1,006名の皆さまに支援:
・七尾市内の放課後児童クラブ:6カ所(111名)
・七尾市内の幼稚園・保育園・こども園:9カ所(315名)
・輪島市内の小中学校:500名
・輪島市内の保育園:2カ所(80名)
【仮設住宅への物資支援】63名の子どもを含む672名の皆さまに寝具セットを支援:
・輪島市内に建設された仮設住宅:8カ所(317戸 672名。うち63名の子どもに文房具などをプレゼント)
【居場所支援】
・金沢市内の避難所1カ所で子どもの居場所の立ち上げをサポート(40名)
・七尾市と輪島市の学校や避難所など4カ所で、子ども向けイベント「わくわくデー」を開催(1,109名)
・七尾市、河北郡内灘町の2カ所で、PFA研修の間に子どもの預かり支援を実施(16名)
・輪島市内の小学校1カ所で、子どもたちが自由に過ごせる遊び場を運営(25名)
【支援者の支援】日ごろ子どもたちと多く接する方に向けてPFA(心理的応急処置)研修を実施:
・七尾市、河北郡内灘町:2カ所(15名)
皆さま、こんにちは。WVJの高橋です。この3カ月間、WVJは様々な方のご協力を得ながら金沢市、七尾市、輪島市を中心に子どもの支援活動を展開してきました。この活動は、皆さまからお寄せいただいた寄付により実施することができました。
「何か力になりたい」との思いで寄付をお寄せくださった皆さまに、心よりお礼を申し上げます。ありがとうございます。
被災した地域では、子どもたちが思いきり体を動かして遊べる場所が少ない状況です。WVJは関係者と調整を重ね、2月下旬から輪島市内の小学校の体育館で放課後や休日の遊び場「みんなで遊ぼう!」を開催しています。昨日もちょうど開催日でしたが、子どもたちがのびのびと、自由に創意工夫しながら遊びを楽しむ姿から、私たちスタッフもたくさんのパワーをもらいました。
私たちの活動の中心には、「災害時にも子どもの権利を守る」というWVJの思いがあります。子どもが学ぶこと、遊ぶこと、安心して休むこと、自分を表現すること。災害が起きた混乱の中では、こうした「子どもの権利」が守られにくくなりがちです。
この3カ月、私たちは七尾市や輪島市をまわり、子どもたちの権利がどうすれば守れるか、何が不足しているのかを、子どもたち、そして子どもの周りのおとなや地域社会の声を聴くことに徹してきました。外部からの支援者として一時的に不足を補うことが、災害支援におけるWVJの役割だと考えています。
引き続き活動を見守り、応援いただけますよう、よろしくお願いいたします。
WVJは輪島市内の小学校で子どもたちが安心して安全に過ごせる居場所「チャイルド・フレンドリー・スペース」(CFS)を実施しています。子どもたちはどんな時にも「遊び」が大切ですが、震災発生後、思いっきり声を出したり運動したりできない状況が続いています。WVJでは2月下旬に子どもたちが自由に過ごせる遊び場として「みんなで遊ぼう!」を開催したところ、多くの方が参加、継続実施の要望があったことを受け、3月末までに計13回実施、のべ204名にご参加いただきました。 関連記事:第11報
例年は卒業式に合わせて全校児童に紅白饅頭を配っていたそうですが、今年は用意が難しいと伺ったため、お祝いの気持ちを込めてWVJからご用意・お届けしました。WVJスタッフ手描きのイラストつきのメッセージカードを添えました。
WVJは、西川株式会社(代表取締役:菅野達志)と連携し、輪島市内に建設された8カ所の仮設住宅317戸に入居された合計672名の皆さまに寝具セットを支援しました。また、WVJはご入居世帯の子ども63名に文房具などのプレゼントを準備して仮設住宅にお納めしました。 関連記事:第8報
避難生活が長引き、余震も続く中でストレスを抱えている子どもたちのためにWVJは、子どもたちに思いっきり遊び、のびのびと身体を動かしてもらおうと、「子どもコンサルタント」として活躍されている原坂一郎さんの協力を得て、1月20、21、22日の3日間にわたり、七尾市ならびに輪島市の学校や避難所など4カ所で、子ども向けイベント「わくわくデー」を関係者と連携し開催しました。 関連記事:第6報
金沢市内「いしかわ総合スポーツセンター」が県内広域避難の方の受け入れを開始するという情報をえて1月8日の日夕方に訪問、他団体と連携して急遽、避難所内の子どもの居場所の立ち上げをサポートしました。また、乳児のいるご家庭から要望の声のあった沐浴やおむつ処理のための備品を急遽調達しました。 関連記事:第3報
輪島市門前町や輪島市の市街地にて、学校、保育園、輪島市健康ふれあいセンター(子育て健康課)、輪島市役所(輪島市教育委員会)、輪島市社会福祉協議会などを訪問し、子どもの居場所や学校再開に向けてのニーズ調査を行い、必要な支援物資をお届けしています。 関連記事:第7報
WVJは、2024年2月9日(金)に七尾市で、10日(土)に河北郡内灘町で、日ごろ子どもたちと最も多く接し、子ども支援の最前線に立つ、保育士、保護者、キリスト教会の教会学校教師の皆さんを対象に、PFA(心理的応急処置)研修を実施しました。
PFAは災害や事故など危機的なできごとを経験した人に対し、医師などの専門職以外の人が、心の応急手当てを提供する手法です。研修では「準備」「見る」「聞く」「つなぐ」の行動原則を話し合いやロールプレイを交えて学んでいただきました。
関連記事:第9報