国際NGOへの就職を考えるあなたへ:マーケティングを支える担当者より
マーケティング部で働く2名のスタッフが、NGOへの就職・転職を検討するあなたにメッセージをお届けします。
大学生の頃、電車広告をみて国際NGOワールド・ビジョンの存在を知り、チャイルド・スポンサーになりました。活動について詳しく知るうちに、実際にWVで働きたいと思うようになりました。新卒で就職活動をする際も、問い合わせだけはしてみたのですが、残念ながらそのときは募集がないとのことであきらめ、一旦別のところに就職しました。その後、出版社勤務を経て32歳のときに再チャレンジし入団しました。
転職しようと思ったとき、妻は専業主婦で、長男もまだ小さかったんです。何度も妻と今後の生活について相談・検討した結果、工夫をすればやっていけそうということになりました。何よりも妻がWVJの活動・働きを理解し、賛成してくれたことは大きかったです。収入はもちろん大事ですが、それよりも子どもに誇れるような仕事、世界の子どもたちのために貢献できる仕事がしたいと思っていました。入団して半年後、長女が生まれ、現在は家族4人になりましたが、とくに問題なく生活しています(笑)
このあたりは、企業と全く同じですし、支援者の方からの寄付で活動している以上、企業で働く以上に厳しいと感じることも多いです。
NGOのファンドレイジングというのは単にお金を集める仕事ではないです。一人ひとりの「世界を変えたい」「世界をよくしたい」という「想い」「価値観」を広げるため、そのための手段としてのマーケティングだと思っています。
大学3年生の時に東日本大震災が発生したのですが、それまで話したことも無いような学生まで「大丈夫?」「日本のために、寄付したよ。祈っているからね。」と心配してくれ、その気持ちが本当に嬉しかったです。もっと被災地に支援を届けたいと思ったのですが、構内での募金活動は禁止だったので、せめてもと感謝を伝えるポスターを作成したんです。そうしたら、そのポスターを見た人が「忘れていないよ。」と声をかけてくれたり、また支援をしてくれたり、そうしたことが卒業まで続きました。このことから、支援を届ける方法・アピールするための伝え方は色々あることに気づきました。自分の中ではマーケティングの大切さ、やりがいに気づいた瞬間かもしれません。
皆さまの声を聞いていると、寄付や支援活動は気軽に始めるようなものではない、と思われている方も多いと感じています。無理なく、気軽に、楽しみながら寄付できるような仕組みをつくり、最終的には日本の寄付文化の活性化につなげたい、と考えています。また、世界の子どもたちの姿を、遠くのものとしてではなく、身近に感じてもらえるような取組みもしていきたいです。
WVJは人を大切にし、成長を後押ししてくれる組織だと思っています。それにはもちろん自分から働きかけていく必要もありますが、一人ひとりとしっかり向き合い、考え方・価値観の多様性を認めてくれる文化があると感じています。また、応募時のことで言うと、私の場合は応募資格を満たしていない項目もあり、採用されるのは無理かも、と思っていました。でも、「こういうことができます!!」と熱意を伝えたところ、道が拓けました。もし応募資格の点で諦めてしまっている方がいれば、ぜひ挑戦を、とお伝えしたいです。