(2021.10.5)
皆さまのご支援により、地域が変わり、子どもたちが「豊かないのち」を生きられるようになりました。
心からの感謝とともに、地域での活動をご報告いたします。
支援当初は、教師1人あたりが担当する生徒数は平均98人、1教室あたりの生徒数は119人と、教師も教室も足りていませんでした。また、校舎や教員宿舎も老朽化していたため、子どもたちの学習は進まず、意欲は削がれ、中途退学する子が少なくありませんでした。支援を通し、校舎や教員宿舎、トイレの建設・修復を行い、机、教科書、本の提供をするなど、環境整備をしました。現在では、教師1人あたりの生徒数は平均54人、1教室あたりの生徒数は56人にまで改善されています。
また、読書キャンプや、母親グループへの啓発活動、幼児学習センターの建設、教師への教授法の研修を行い、教育の質を高めることもできました。結果、小学校就学率は63.8%(2015年)から80%(2020年)にまで向上し、大学に進学する子どもたちも増えました。また、親の教育への関心も高まり、住民の識字率向上にも貢献しました。
支援当初、地域には保健センターが1 つしかなく、スタッフは助産師兼看護師1人しかいませんでした。不衛生な水が原因で感染症にかかる人も多くいました。支援を通して、HIV/エイズに関する研修や感染者へのサポート、予防接種の実施、保健施設の建設、井戸やトイレの整備、母子保健に関する啓発などを行いました。148人の保健ボランティアの育成により、定期的に住民の健康状態を確認できるようになっています。また妊産婦へのケアとして、健診や母乳育児の重要性、栄養価の高い食事の作り方について研修を行うこともできました。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の対策として、地域のリーダーたちへの啓発やラジオを通じた情報提供を行い、地域住民が正しい知識を得、適切な感染予防策をとれるようになりました。また、保健施設や学校など57 カ所への塩素や消毒液の支援と手洗い場の設置など、感染予防のための環境整備も行ってきました。今では、地域全体で感染予防に取り組むことができ、子どもたちの健康を守ることができています。
「ご支援により、弟たちは5歳になる前に予防接種を受けることができました。地域には診療所ができ、私たち家族の健康維持のために大きな助けとなっています。学校では教科書、参考書、ペンなどの支援を受けました。先生たちは正しい教授法を学んだので、私も勉強が楽しくなりました。
ワールド・ビジョンのスタッフは、いつも励ましの言葉をかけ、私たちの勉強への意欲を高めてくれました。おかげで、私も大学進学のために努力し続けることができました。ご支援がなければ、勉強への意欲も出ず、学校の成績も上がらなかったと思います。このような素晴らしい環境を作ってくださったスポンサーの皆さまに、心から感謝いたします」
クーユ地域で育ったブリジットさん(23歳)「皆さまのご支援と、家族のサポートのおかげで、大学に進学することができました」