(2020.01.09)
中央アメリカ中部に位置するエルサルバドルは内戦で治安と経済が悪化しました。学校でも身の危険を感じ中退する子どもがいるほど治安が悪いティエラ・ヌエバ地域で、チャイルド・スポンサーシップの活動を通して、教育の向上のために働きを進めています。
犯罪の多い地域中にあって、子どもたちの教育に喜びを見出したイメルダさんが語ってくれました。
「私の地域では、子どもたちが将来に備えて勉強したり、訓練を受けるような機会はありませんでした。私の住む地域は辺ぴな地域にあり、開発が遅れていました。
クラブでは、絵を描くことや、ピニャータ*の作り方を学びました。そこで学んだことは、実用的ですぐに子どもたちを教えるときに役立ちました。」
子どもたちとの関わりの中で良い教育者になりたいと目標を持ってイメルダさんは続けます。
「今では、私は幼稚園の先生として、就学前教育に携わっています。子どもたちに教えることが刺激になり、さらに良い教育者になれるように、もっと研修を受けたいと思うようになりました」
*ピニャータとは:動物や星などを紙で形どったくす玉のようなもの。パーティなどでは、中にキャンディをつめて高いところに吊るし、それを目隠しをした子どもが叩いて割るゲーム。
ティエラ・ヌエバ地域開発プログラム マネージャー、アーネスト・ホセ・アンドラーデからメッセージが届いています。
「ティエラ・ヌエバの子どもたち、青少年、地域の人々のために継続的なご支援をいただき感謝申し上げます。
2018年度の一番の成果は、青少年フォーラムに地域の青少年が参加し、将来を考え、準備をする一歩を踏み出したことです。
一方で、地域に住むすべての青少年が平和構築研修に参加することが、現在の大きな課題です。
皆さまの継続したご協力により、今後も地域の子どもたちがより良い生活を送れるように、前進していきたいと思います」
エルサルバドルは中央アメリカ中部に位置し、日本の四国と同じくらいの国土に約630万人が暮らす、中米で一番人口密度の高い国です。約20年にわたる内戦で75,000人以上が戦死し、治安と経済が悪化しました。現在も経済復興と治安回復が課題となっています。
首都から約100km東に位置するティエラ・ヌエバ地域は、内戦と地震の被害を受けた地域で、いまだに貧困に苦しむ人々が多く、貧困ゆえにギャングに加わる青少年が後を絶ちません。