【台風19号 第7報】栃木県小山市で子どもの心のケアに関する研修を実施

(2020.02.13)

ワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)は、栃木県DPAT(災害派遣精神医療チーム)との協働により、台風19号の影響を受けた地域での活動を続けています。

2020年2月11日(火・祝)には、栃木県公認心理師協会との共催により、小山市で「子どものための心理的応急処置(PFA)」研修を実施しました。

研修には、スクールカウンセラーや教育・福祉・保健・医療等の分野で緊急時に子どもの支援をする方など41人が参加し、「準備・見る・聴く・つなぐ」のPFAの行動原則や、ストレスを抱えた子どもとのコミュニケーションについて、ロールプレイを交えて実践的に学んでいただきました。

参加者からは、「災害時などに子どもが示す反応や安全な関わり方について改めて整理することができた」「被災地等での支援活動の実践的な話を聞くことができとてもためになった」などの感想が寄せられました。

会場の様子 参加者同士の交流も研修の醍醐味です

WVJは、台風19号発災以来、これまでの支援活動を通じて、栃木県内の保育園職員、学童保育支援員、スクールカウンセラーなど、幅広い年代の子どもの支援を行う方々約220人に対して、子どもの心のケアに関する研修を提供することができました。

参加者の多くは、日頃から様々な立場で子どもと接しておられ、台風19号などの経験を踏まえ、緊急時に子どもの安全を守るために支援者としてさらに知識やスキルを高めたいという強い意欲を持って参加してくださいました。講師陣もそれにできる限りお応えできるよう、災害支援の現場経験などの事例を多く盛り込み、参加者の方々が緊急時の様子を具体的にイメージできるよう心掛けました。

また、知識やスキルの習得だけでなく、地域で子ども支援に関わる方々同士が知り合いつながる機会にもなればと願い、できるだけ初めて会う参加者同士でグループワークをするなどの工夫をしました

ワークショップの様子

災害への備えは物的なものに限らず、特に子ども支援に関しては、地域の子ども支援関係者が、災害などの危機的状況下で子どもと関わる際の行動原則について共通の理解を持っておくこと、また子どものニーズに応じて必要な「つなぎ」先のネットワークを持っておくことがとても大切です。

一連の研修を通じ、栃木県内のそのような備えの強化に少しでもお役に立っていれば幸いです。

WVJでは、引き続き、時間の経過とともに変化するニーズを見極めながら、子どもたちの日常の回復をサポートする支援を提供していきます

「子どものためのPFA研修」は、ワークショップやロールプレイを通じて実践的に学ぶことができます

関連記事



ページトップアイコン【台風19号 第7報】栃木県小山市で子どもの心のケアに関する研修を実施 トップへ戻る