(2020.01.28)
ヒマラヤ登山の玄関口として有名なネパール。ドティ地域は標高1,000~3,000mの高地で、国内でも特に貧しい地域です。貧困や劣悪な衛生状態から、多くの子どもたちが栄養不良や下痢で悩まされています。
「夫と私はずっと伝統的な農法を続けてきましたが、カリフラワーやキャベツの種子を蒔いても育たず、十分な収穫が得られませんでした。土壌や農法についてよく知らなかったのです」
と語るのは農家のサルさんです。
「息子がワールド・ビジョンのチャイルドとして登録され、私は女性向けの農業訓練に参加する機会がありました。今まで知らなかった技術を学び、改良種子を支給されて栽培したところ、収穫が格段に増えました。地元の市場で野菜を売れるようになり、収入も増えました」
始まった変化から、彼女は将来のことも考えられるようになりました。
「私たちの様子を見て、今では、地域の農家が種子を買いにくるようになりました。息子も毎日新鮮な野菜を食べることができ、家族の将来に希望が持てるようになり、とても嬉しいです」
西ドティ地域開発プログラム マネージャー、チェトラジ・バットライからメッセージが届いています。
「この地域の子どもたちのためのご支援に、深く感謝しております。それぞれの活動が、子どもたちの生活に良い変化をもたらしています。
2018年の最大の成果は、子どもたちの力を育てる子どもクラブが結成され、就学前教育センターや小学校での教授法が改善され、学習教材も利用しやすくなったことです。
最大の課題は、これまでに建設したトイレが、不十分な知識と水不足のために地域で利用されていないことです。
引き続き地域住民と協力して課題の解決に尽力したいと思っています。
皆さまのご親切とお心遣いに心から感謝申し上げます」
ヒマラヤ登山の玄関口として有名なネパールは、様々な民族が暮らす多民族国家です。民族とカーストが複雑に絡み合っています。
首都から飛行機で2時間、さらに車で7 時間の場所に位置するドティ地域は標高1,000~3,000mの高地で、国内でも特に貧しい地域です。 貧困や劣悪な衛生状態から、子どもの栄養不良や下痢が多く発生しています。またカースト差別や女性差別も問題となっています。