(2019.03.04)
インドシナ半島中央部に位置するタイのトゥンワ地域では、地域住民が環境保護の必要性を認識し、持続可能な社会となるために啓発活動を行っています。
リーダー研修を受けたミンチャ君が、自分の変化について語ってくれました。
「以前のぼくは内気で、教室の前の方の席は絶対に座りませんでした。
皆の前で話す自信もありませんでした。何か決める前には友だちの意見を聞いていました。
リーダーシップ・キャンプに参加して、トレーニングを通して自分に自信がつき、公の場で自分の意見を言ってみようという気持ちになりました。その後、ぼくはほかのユース・リーダーシップ・セッションにも参加し、地域の若者を代表するユースリーダーにも選ばれました」
誰かのために行動すること、周りに頼られることをミンチャ君は喜んでいます。
「今ではどうやって重要な決断をすればよいか自分で考えられるようになり、意見をはっきりと積極的に発言することもできます。先生や友だち、身近な人たちは、ぼくが皆のために行動できる人として頼りにしてくれています」
トゥンワ地域開発プログラム マネージャー、スキーラ・ソンノックからメッセージが届いています。
「トゥンワ地域の子どもたちを支援してくださりいつもありがとうございます。
2018年、最大の成果は、生徒たちとともに地域社会への啓発活動を行い、地域住民が環境保護の必要性を認識し、持続可能な社会となるためにどうしたらよいか考える機会をもてたことです。子どもたちと地域全体が、自分たちの生活の場を守る方法を学ぶことができました。
一方、最大の課題は、地域の特に若者と協力し、地域に貢献できるように協力体制を強める必要があることです。若者が自分たちの力で問題を解決できるようになり、次世代のために良い変化を起こしていくよう努めていきたいと願っています。
子どもたちのための継続的なご支援に、改めて感謝いたします」
タイは、インドシナ半島中央部に位置し、国王を元首とする立憲君主制の国です。山岳地帯にはモン・クメール系の少数民族もおり、独自の言語、文化を持っています。
首都バンコクから南へ約995キロ、車で約13時間のサトン県トゥンワ郡にて、トゥンワ地域開発プログラムを実施しています。2004年12月に起きたスマトラ島沖大地震およびインド洋津波により、地域の11の村が被災しました。家屋や道路などは建て直されましたが、住民の生活は依然として貧しく、日々の生活で精一杯の状況です。