(2020.02.25)
フィリピンの首都のマニラから南東へ約561Kmの場所に位置する、サマール地域は度重なる台風による甚大な被害を受け、貧困世帯も多く、教育を受ける機会のない子どもたちや子どもたちに対する暴力(虐待、育児 放棄、人身取引など)も問題となっています。
「地域の子どもたちは、自分たちには権利があると知りませんでした。虐待や暴力が問題だという認識がなかったのです。自分自身の身を守るためにも、子どもの権利について知るのは大切です」と、13歳のジョアンちゃんは言います。
ワークショップに参加して、自分も地域も変わり始めました。
「ワールド・ビジョンが子どもの保護に関するワークショップを開催してから、大きな変化がありました。今では、子どもたちは自分たちの権利について知っています。もし虐待を受けたら、どこに報告すれば良いかも理解しています。
研修の後、行政の担当窓口には多くの虐待の報告が寄せられました。今、子どもたちが自分で声をあげることができ、また地域のリーダーも私たちの声を聞いてくれます。安全で、子どもに優しい社会環境ができたことを感謝しています」
サマール地域開発プログラム マネージャー、リゼル・オングからメッセージが届いています。
「こんにちは!この地域に対する継続的なご支援をありがとうございます。皆さまの寛大なご支援により、地域の親が子どもたちの必要に応えられるようになっています。
親が貯蓄グループに参加するようになり、子どもたちの必要を満たせるようになりました。また、貯金を使って、暮らしに必要なものを買うこともできています。
この地域で私たちが取り組んでいる大きな課題の一つは、水害を防止するための設備が不足していることです。水害は頻繁に発生しており、地域の人々に危険をもたらしています。
皆さまのご支援が子どもたちの人生を変えています。ご支援に感謝申し上げます」
東南アジアに位置する、約7,100の島々からなる島国フィリピン。国土は日本の約8割の広さで、主な民族はマレー系です。首都のマニラから南東へ約561Kmの場所に位置する、サマール島南部のサンタリタ市の13ヵ村でプログラムを実施しています。サンタリタ市は、サマール州でも最も貧しい地域の1つです。度重なる台風による甚大な被害を受けている地域で、貧困世帯も多く、不衛生な生活環境による感染症や下痢の頻発も問題となっています。