(2017.12.28)
2017年8月の武力衝突によりミャンマー・ラカイン州北部からバングラデシュ側へ避難した人々(大部分は少数民族ロヒンギャ)の数は60万人を超えています。
11月23日、ミャンマー、バングラデシュ両国は避難民の帰還を進める合意書に署名しましたが、帰還の具体的手続きや期限などで合意には至っておらず、協議が続けられています。その間にもミャンマーから避難する人々の数は増え続けており、将来の展望が見えない中、避難する住民の生活環境の悪化が避けられない状況です。
バングラデシュでは12月~2月は夜間の気温が10度近くまで下がることがあり、仮設のテント住宅で暖房器具もない中で暮らす住民には体調を崩す人も少なくありません。
この危機に対し、ワールド・ビジョン・ジャパンは、ジャパン・プラットフォーム(JPF)からの助成金と、皆さまからの募金により、バングラデシュ・コックス・バザール県ウキヤ郡でミャンマーから避難した人々を対象に、支援活動を行っています。
具体的には、避難した住民のうち、1,920世帯(約9,600人)に対して、毛布、調理器具および衣料の提供を行うことを通して、子どもたちを含む住民が健康と尊厳を確保し、冬季を迎えた同地で生活を維持し、疾病り患のリスクを軽減することを目指しています。クリスマス前の12月21日には1,000世帯に対して毛布の配布を行いました。