(2017.11.02)
もう一度、学校に通わせてあげたい母の想い
もう一度、学校に通いたい子どもの想い
でも、いくつもの厳しい現実が、立ちはだかります
より良い生活を目指して、貧しい故郷から首都へ出てきたはずなのに
どこに行っても、貧困から抜け出せない
ヒマラヤ山脈を擁する南アジアの小さな国、ネパール連邦民主共和国(以下、ネパール)は国土の約8割が山岳地帯。急峻な土地での暮らしは厳しく、今、世界で最も貧しい国の1つです。
貧困から逃れたいと故郷(山岳・丘陵地帯)を離れ、都会を目指す人たちが後を絶ちません。しかし、そこで待ち受けるのは、教育を受けていない親の就職難、劣悪な衛生環境での生活、家事に追われ学校に通えない、などの厳しい現実でした。
お母さんと4人の兄弟と暮らすアイサリちゃん。険しい山奥の村から、より良い暮らしを願って2カ月前に都会に出てきました。
何も持っていないアイサリちゃん家族は、スラム街で暮らす人に食べ物をもらって、ギリギリの生活を送っています。故郷では、学校に通えていましたが、今の都会での生活は思い描いていたものとはかけ離れ、厳しい毎日。学校には通えていません。
家計を支えるのはお母さんですが、読み書きができないため仕事が見つからず、建築現場で重労働をしています。
アイサリちゃんは、少しでもお母さんの力になれたらと、1日中、家事や兄弟の世話をして過ごしています。「学校に行きたい。友だちと遊びたい」叶わぬ想いを抱えながら、今日も生活しています。
お父さんを病気で亡くし、お母さんと2人で暮らすロサンくん。収入を得るために都会へ出てきましたが、お母さんが唯一得られた仕事場は、ゴミ山でした。
早朝から夜遅くまで働くお母さんを、ロサンくんは、1人で、空腹のまま待っています。「学校へ通って、立派な人になりたい」と話すロサンくん。お母さんも、ロサンくんに教育を受けさせたいと思っていますが、経済的に不可能な状況です。
アイサリちゃんやロサンくんは、故郷での厳しい貧困から抜け出せず、最低限の暮らしさえ成り立たなくなってしまった家族です。
アイサリちゃんが大事そうに私に見せてくれたノートは、故郷で学校に通っていた頃のもの。それを毎日、スラム街の一角で読み返しながら、「学校へ行きたい、学びたい」と願う姿が、私の胸を打ちました。
WVJ は彼らの故郷のような厳しい環境の地域での開発事業(チャイルド・スポンサーシップ)に力を注いでいます。長い年月をかけ、学校での学びをはじめとした子どもたちの健やかな成長のための環境を整えています。故郷での貧しい生活が底上げされれば、子どもたちが夢を捨てずに生きていくことができます。必要を再確認した今、一つひとつの活動を丁寧に進めたいと、思いを新たにしています。
ワールド・ビジョン・ジャパン支援事業部 開発事業第2課
加藤 奈保美(かとう なおみ)
神奈川県生まれ。建設コンサルタント会社に勤務後、2008年、ワールド・ビジョン・ジャパンに入団。ミャンマー、ハイチで復興支援に取り組んだのち、東日本大震災緊急復興支援のため岩手県に駐在。2014年から、アフリカのスポンサーシップ事業を担当。2017年1 月からネパール駐在。
ワールド・ビジョン・ジャパンは、アイサリちゃんやロサンくんのような子どもたちを多く救うため、クリスマスキャンペーンを実施しています。様々な参加方法がありますので、こちらをご覧の上、応援をどうぞよろしくお願いします!
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