【ネパール大地震から2年】地震に強い地域づくりを目指して

(2017.04.25)


9000人近くの命が奪われ、800万人に甚大な被害をもたらした、2015年4月25日にネパールで発生したマグニチュード7.8の大地震から2年。ワールド・ビジョンは、今日も、被災地で困難に直面している人々に寄り添い、日常を取り戻すための支援を行っています。

数字で見る、これまでの支援

ワールド・ビジョンは、地震発生直後から支援活動を開始し、これまでに、被害の大きかった10の地域に暮らす526,000人に、以下の支援を中心に届けてきました

・39,821人の子どもたちに教育の機会を提供
・127,549人に医療・保健サービスを提供
・28,860家族(144,300人)に家屋を提供
・227,510人に安全な水を提供  

学校に通えるようになったことで、友だちとも会えるようになりました

人々の復興への想いに支えられて

ワールド・ビジョン・ネパールのナショナル・ディレクター、エリザベス・ストウは、これまでの支援と成果について、次のように話します。

「保護者のいない子どもたち、母子家庭、障がいを抱えた人や高齢者など、最も厳しい状況に置かれた人々に、資金的援助を届けることができました。これは、地域へのアクセス、選定プロセス、需要の高さなど様々な問題が絡み合い、容易な道のりではありませんでした。

しかし、支援者からの多大なるサポートと、地域の人々の復興への想いに支えられて、支援を届けることができました。

現在は、地域の人々が主体となって防災力や回復力を備えていけるよう、適切な機会や手段の提供を重点的に行っています。

再建された学校に通う子どもたち

「今の校舎なら安心して勉強できるんだ!」

大地震で、あちこちの壁や床にヒビが入り、いつ崩れてもおかしくないような学校の校舎が、ワールド・ビジョンの支援により再建されました。壊れてしまった部分が修復されただけでなく、耐震性の高い学校として生まれ変わり、子どもたちや学校関係者が安心して学校に通えるようになりました。また、この学校再建を通して、地域の人々にも「耐震性」の重要性が啓発され、防災への意識が高まりました。

「1つの学校が変わったところで、世界は良くならないですが、この学校に通う子どもにとっての世界は、確実に良くなりました。それこそが、ワールド・ビジョンの働きです」校長先生が開校式でそのように語り、溢れるほどの笑顔を見せました。

また、再建された学校に通うナビンくん(9歳)は、次のように話します。
「前までは、教室中にヒビが入っていて、怖くて勉強ができなかったけど、今は、きれいなだけじゃなく地震に強い教室になって、ぼくたちは怖がらずに勉強できるようになったよ

ワールド・ビジョンは、安全な学習環境を整え、質の高い教育を子どもたちに提供するべく、これからも活動を続けていきます。

「学校が、すごくきれいで、教室もとてもいい匂いがする」と嬉しそうに話すアビラルくん(4歳)

ネパールで、新たに防災事業をスタートしました

ワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)は、日本政府からの無償資金協力を受け、災害リスクの高いネパールにて、学校やコミュニティの防災力向上を目的とした「ドティ郡学校・コミュニティ防災事業」を2017年4月にスタートしました。

ネパールの中でも災害リスクの高い地域にて、安全な学校施設の整備、学校・コミュニティの防災システムの改善、モデル校の取り組みの普及を中心に活動を行う予定です。

詳しくは、こちらをご覧ください。

災害リスクの高いドティ郡で暮らす女の子たち

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