(2016.6.24)
「ワールド・ビジョンが村に来てくれて、すべてが変わりました」
こう話してくれたのは、かつてチャイルド・スポンサーシップの支援を受け、夢をかなえて学校の先生になったレザミさんです。
フィリピン、ミンダナオ島に生まれたレザミさん。お父さんはココナッツ農家で、小さなお店も経営していましたが、家族は貧しく、レザミさんも店番をして家族を支えました。友達と遊ぶ時間もなく、「子ども時代はなかった」と言います。それでも勉強がしたかったレザミさんは、「店番をしながら、売上を計算したりして数学の勉強をしていたの」と言います。
「ワールド・ビジョンが村に来てくれて、すべてが変わりました。学用品などを支給してくれ、私にも可能性があるということを教えてくれました」
優秀な成績で学校を卒業し、大学にも進学したレザミさんは、貧しさの中将来を諦めてしまう子どもたちの力になりたいと、地元の公立小学校の教師となりました。
「私の村では、多くの親が教育を受けられずに育ち、懸命に働いてもわずかな収入しか得られません。そのため、子どもたちも学校に通えないという悪循環です。貧困の連鎖を断ち切り、子どもたちに夢をかなえてほしい。教育にはその力がある、と私は信じています」
そう力強く語るレザミさん。小学校が休みの日も保護者の家を訪ね歩き、厳しい家庭環境の子も学校に通えるよう話をします。
「すべての子どもたちが、神様から贈られた才能があるということに気づいてほしい。教育の力で子どもたちの人生に変化を起こせる今の仕事を、心から誇りに思っています」
かつての自分と同じ境遇の子どもたちのため、レザミさんは今日も奮闘しています。