インドネシア、ススカン地域の支援が終了を迎えました

(2015.10.06)

チャイルド・スポンサーシップを通して1996年からご支援いただいてきたインドネシアのススカン地域開発プログラム(以下、ADP)は、当初の計画を達成し、2015年9月末日をもってプログラム終了を迎えました。
皆さまのご支援により、急激に変化する環境にあっても子どもたちが守られ、学び続け、自信を持って歩むことができるようになりました。

保健衛生:5歳以下の子どもの栄養状態が改善

ADP開始当時、母親たちは子どもの健康について十分な知識がなく、特に5歳以下の子どもたちの栄養不良が大きな課題でした。インドネシアでは、保健所が予防や啓発を含めた医療サービスを住民に提供していますが、保健スタッフの能力は低く、母親たちに十分な指導を与えていない上、行政機関によるトレーニングも限定的でした。

支援により、保健スタッフのべ282人に対し、乳幼児の食事指導や母親学級のトレーニングを継続的に実施。保健スタッフの能力が向上し、より良く活動できるようになったことで、母親たちの育児にも変化が現れました。より適切に子どもをケアできるようになり、子どもの健康状態が改善しました。

  • 低体重: 23.1%(2008年)⇒9.6%(2015年)
  • 急激な体重減少:19.2%(2008年)⇒12.4%(2015年)
  • 発育阻害:18.9%(2008年)⇒17.2%(2015年)
乳幼児の食事に関する研修の様子
乳幼児の食事に関する研修の様子

教育:貧困の中にあっても、子どもたちが学び続けられるようになりました

ADP開始当初、地域には貧困世帯の子どもが通える幼稚園がなく、失業・経済状況の悪化によって子どもの教育費を払えない世帯や、親が日々の生活で精一杯になり、十分なケアを受けられない子どもが増加していました。

支援によって、貧困世帯の子どもたちが学校に通い続けられるよう、教育支援(学費補助、教材の支給等)を実施。また、住民グループによる幼稚園の設立・運営を支援し、教材備品の支給や、教員養成のトレーニング等も行いました。

現在、このグループは政府の認可を受け、8つの保育所14の幼稚園を運営しており、ADP終了後も活動を継続していきます。

地域の幼稚園で学ぶ子どもたち
地域の幼稚園で学ぶ子どもたち

支援地域から感謝の動画メッセージが届いています!

地域住民の声:「子どもたちを笑顔にできて幸せです」

リナさんは教育関係の仕事に就きたいと願っていましたが、高卒だったため教師になれず、幼稚園の事務職員として働いていました。しかし、ADPが実施した1年間の幼児教育に関する研修に参加し、その後大学で教育学の学位も取得しました。今は正規の幼稚園教諭として、幼い子どもたちを教えています。

「ADPの活動に参加して、多くの友人と貴重な知識を得ることができ、世界が広がりました。子どもたちを笑顔にする仕事ができて幸せです」と話しています。

幼稚園の先生として子どもの教育に携わるリナさん(40歳)
幼稚園の先生として子どもの教育に携わるリナさん
リンク さらに詳しくススカン地域開発プログラム最終報告書を読むにはこちらpdfアイコン



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