【支援地訪問ツアー報告】地球あちこち~ケニアを知る旅

(2019.8.1)



ワールド・ビジョン・ジャパンは、チャイルド・スポンサーを対象に、チャイルドに面会し支援地を視察する支援地訪問ツアーを定期的にご案内しています。

今回は2019年7月6日(土)~14日(日)にケニアの支援地訪問ツアーを実施しました。14名のチャイルド・スポンサーが参加し、キアムボゴコ地域開発プログラム(以下、キアムボゴコADP)とイララマタク地域開発プログラム(以下、イララマタクADP)を訪問しました。
チャイルドとの面会の様子、支援地訪問の様子をご報告します。

待望のチャイルドとの対面!

ツアーでのイララマタクADP訪問は2013年以来、キアムボゴコADP訪問は初めてでしたので「ケニアツアー参加を心待ちにしていた」というチャイルド・スポンサーが多くいらっしゃいました。
チャイルドによって話す言語が異なります。チャイルド・スポンサーの皆さまとチャイルドは、あるケースでは三重通訳を介して(日本語⇔英語⇔スワヒリ語⇔現地語)、また別のチャイルドは英語で直接交流し、将来の夢など聞くことができました。
イララマタクADPは支援地域がとても広いため、面会場所であるWVの事務所に、家族と一緒に前日のうちに移動し、事務所に宿泊してチャイルド・スポンサーを待っていたチャイルドもいました。

チャイルドと家族に面会。「家族に愛されて育っている姿を目にすることができました」【キアムボゴコADP】
しゃぼんだまに初挑戦!大きく作れるかな?【キアムボゴコADP】
日常をテーマにした詩を披露してくれたチャイルド。チャイルド・スポンサーの皆さまも笑顔で聴き入っていました【キアムボゴコADP】
チャイルドと家族に面会。年長者が年少者の頭に触れることがマサイ族では祝福の証とされています【イララマタクADP】
2013年のツアーにも参加されたチャイルド・スポンサー。6年ぶりの再会にチャイルドもチャイルドの両親も嬉しそう!【イララマタクADP】

チャイルド・スポンサーとチャイルドと一緒に『幸せなら手をたたこう』を歌って踊りました【イララマタクADP】

キアムボゴコADP訪問

◆小学校訪問

支援により教室などの建設を行った小学校を訪問しました。チャイルド・スポンサーの皆さまが学校に着くやいなや、児童・保護者の方が駆け寄ってきてくれました。セレモニーでは日本の支援者の皆さまへの感謝の言葉が繰り返し語られました。この小学校ができる前は、学校が遠方にしかなく、保護者の教育への理解・関心も低いことから、多くの子どもたちが学校に通えていませんでした。支援できれいな教室ができてから保護者が子どもたちを学校に通わせることに積極的になりました。また、児童の学習意欲や教師の指導意欲も高まり、成績が飛躍的に向上しました。
また、保護者自身が、子どもたちの学ぶ環境を整えるために、牧草を育てて売って建設費用を集め、新たに1つ教室を建設しました。日本の皆さまのご支援が、地域の力につながっていました。

日本のチャイルド・スポンサーに会いたい!と、村中の方が集まりました。歌って踊って飛び跳ねての大歓待!

◆生活を支える水事業

事業地では年間を通じて水を入手しにくいことが課題のひとつです。そのため、WVJでは、子どもたちの健康と人々の生活改善に欠かせない水を、住民が入手しやすくなるよう、井戸掘削、給水設備を整備しています。また、貴重な水を地域全体で有効に活用するため、安価で水を販売する水キオスクの設置を進めています。視察した井戸ではソーラーを利用してモーターで水をくみ上げ、水タンクと水キオスクに供給しています。水キオスクは住民により構成されている水管理員会が管理をしており、水20リットルを約2~3円で販売しています。売上はコミュニティの水道工事などに役立てています。

水キオスク。給水栓が3ヶ所あります。乾季には水を汲む人たちで100m以上の列ができます

イララマタクADP

◆地区に初めてできた高等学校


イララマタクADPは、3つの地区にまたがる地域を対象としています。今回
訪問した地区には今まで高等学校がなかったため、初等教育を修了しても
学びを続けられないことが課題でした。
今年、新しく地区で初めてとなる高校が開校し、現在、41人の生徒が学んでいます。
生徒に話を聞くと「私が今ここにいるのは、日本の皆さまの支援のおかげです」「ワールド・ビジョンは僕の人生を変えてくれました。支えてくださっているチャイルド・スポンサーの皆さまに感謝しています」等、目を輝かせて学べる喜びを伝えてくれました。

学校の外に椅子を並べて話を聞きました。この学校では英語をはじめとした8科目を教えていて、生徒は英語で感謝の意を伝えてくれました

コミュニティワーク

キアムボゴコで訪問した小学校の周りには森がないため、校舎が暴風の被害を受けることがありました。

そのため、コミュニティワークとしてこの小学校に通う児童と一緒に将来防風林として育てる計画で苗木を植えました。



今回のツアーではその他にも、企業の特別プロジェクトへのご支援によってできた保健医療施設なども訪問しました。日本の皆さまのチャイルド・スポンサーシップをはじめとした様々な支援が総合的に成果をもたらし、チャイルドの健やかな成長を支え、地域の人々の暮らしをより良いものとしていることを実際に目で見て学ぶことができました。

大きくなって学校を守ってね、と心を込めて1本1本植樹しました

参加者の声

  • 勉学、給食支援、各家庭訪問、かなり遠いところまでチャイルドの安全等我々には考えられない支援活動に心が打たれます。(匿名希望)
  • WVJの支援だけではなく、地元のお母さんたちが刺激を受けて学校建設に立ち上がっておられたことに大変感動しました。学校や水の支援など、微力ですが地域の方々の生活の役に立っていることを肌で感じることができてうれしく思いました。(上谷さま)
  • なんといっても子どもたちの数。元気あふれる迫力と笑顔。水活動の視察では水がいかに大切なものなのか、私自身この旅で痛感しました。疲れたり落ち込んだ時、あの子どもたちの笑顔を思い出すだけで元気をもらえそうな気がします。(汲田さま)
  • 単に学校を建てて子供たちに教育すればそれでよい、だけでなく地域が一体となって進めていることが非常に印象深い。その為か生徒一人一人理解していることが素晴らしいと思います。特に化学の実験参観の時の生徒の熱心に説明する様は水を得た魚のように生き生きとと輝いて、かわるがわる聞き入る側が代わってもそれは途絶えるこどがなかった
    ように思うのです。化学という知識だけでなく正に人を育んでいるのだぁと実感しました。

    (チャイルド面会について)久しくこんなにも喜んだことがあっただろうか?記憶の隅を探しても見つからないようだ。チャイルドからの手紙の冒頭に「親愛なる」とあったがこのことなのかと実感しました。私のプレゼントなどおよびもしないそれ以上のものをチャイルドから受け取りました。氷が砕かれたごとくの衝撃を受け一瞬で溶けて息を吹き返したような目覚め方である。これからの生き方に新しい喜びを与えてくれたことに感謝したい。(我妻さま)

ツアーの様子

コミュニティの方とあいさつ。握手をかわしました【イララマタクADP】
ある日の昼食。コミュニティのお料理グループの女性たちが作ってくれました【キアムボゴコADP】
理科の実験の様子を見せてくれた生徒。この学校ではあいさつの返礼の際、「この高校での学びを通して私たちの人生は変わります」と述べています。生徒たちが学べる喜び・学びの成果をかみしめていました【キアムボゴコADP】

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