(2015.10.23)
11月20日は、世界こどもの日。子どもの基本的人権を守ることを目指して、26年前、国連で「子どもの権利条約」が採択された日です。この条約は、「生きる権利」「守られる権利」「育つ権利」「参加する権利」の4つを柱として、子どもの権利の保障と実現をうたっています。
ワールド・ビジョン・ジャパンはこの記念すべき日を前に、「日本から世界の子どもたちのために何ができるか」を考えるきっかけにと願い、日本初公開となるドキュメンタリー映画「デュカリの夢」上映会を開催します。
主演は、ワールド・ビジョン親善大使の俳優ヒュー・ジャックマン。ワールド・ビジョンの支援地で1人のコーヒー農家と出会ったことが、彼を、子どもたちの未来を変える行動へと導きます。
■運命的な出会い
さかのぼること6年前。ヒュー・ジャックマンとその妻デボラは、コーヒーの生まれ故郷であるエチオピアのある村を訪れました。そこで2人を待っていたのは、1人のコーヒー農家と運命的な出会いでした。デュカリと名乗った27歳の青年とその妻は、家族が貧困から抜け出すため、ワールド・ビジョンとともに地道な活動を続けていました。
「デュカリは、『僕が求めているのはただ一つ。子どもたちの明るい未来、それだけなんだ』と言ったの。それで私たちは、同じ目的を共有する絆で結ばれていると感じたわ」と、デボラは語ります。
■貧困脱出の糸口
デュカリは朝から晩まで懸命に作物の世話をし、農場を維持しようとします。しかし、どんなに働いても、作物は市場で安く買いたたかれてしまいます。貧しい生活から抜け出せず、子どもたちは1日中薪を集めなければならず、学校に行く時間がありませんでした。
デュカリと一緒に農場で汗を流したヒューはこう言います。「ワールド・ビジョンと一緒にエチオピアに行き、僕とデボラは、適正な価格で買い物をするということが、どんなに農家の生活に影響を与えているかということを身を持って知ったんだ。そしてそれは結果的に、彼らが貧困の連鎖から抜け出す糸口になるんだと分かったんだ」
■「Laughing Man」の誕生
「アメリカに戻った僕たちは、'何かしなきゃ'という思いに駆られたよ」ヒューは、デュカリの作るコーヒーが大好きでした。そこで、ヒューとデボラは、コーヒービジネスに参入することを決意。周囲を巻き込みつつ、フェアトレードで仕入れたコーヒーや紅茶を販売する会社「Laughing Man」を立ち上げ、2011年にはマンハッタンに2軒のカフェをオープンさせたのです。お店には、客足が途絶えません。この店の一番人気は、「デュカリの夢」という名前の、オリジナルブレンドコーヒーです。
ワールド・ビジョンもデュカリとともに、牛糞を肥料にする仕組みを導入。デュカリの子どもたちはもう、薪を集める必要がなくなり、毎日学校に通っています。妻は村で小さな店を営み、デュカリは地域の人々に農業技術を教えるなど、地域全体の生活が良くなる取り組みにもつながっています。
世界子どもの日記念 映画上映会 「デュカリの夢」
【日時】2015年11月14日(土) 開演13:30(開場13:00)
【会場】中野坂上ハーモニーホール
東京都中野区本町1-32-2ハーモニーホール
【定員】190名
【申込み締切】2015年11月12日(木)
(定員になり次第締め切らせていただきます)
【参加費】無料
【ゲスト】酒井美紀さん(女優・WVJ親善大使)
【協力】TO.MO.CA. COFFEE
エチオピアコーヒーの専門店。当日販売されるコーヒー販売の一部はエチオピアの子どもたちのための寄付となります。