(2021.08.03)
2020年8月4日の爆発によって、207人が死亡、約30万人が家を失いました。ワールド・ビジョンは、地域のコミュニティと協力し、家屋600棟以上と学校10校を修繕し、4,700人の子どもたちや保護者を対象にした心理社会的支援を提供しました。
しかし今、ハイパーインフレをもたらし、家計の貯蓄を崩壊させ、食料・燃料・医療・電力等の不足を引き起こし、何百万人もの人々を苦しめている経済危機の影響は、それ自体甚大であった爆発による緊急事態よりはるかに巨大なものです。レバノンの人口680万人の約15%にあたる100万人の子どもたちが、今、困窮しています。
「レバノンが直面している人道危機は、極めて憂慮すべきもので、悪化の一途をたどっています。家族は、仕事やビジネスといった生計手段を失いつつあります。ハイパーインフレによって貯蓄も価値を失い、緊迫した雰囲気が街中を覆う中で宗派の対立が拡大する恐れもあります」と、ワールド・ビジョン・レバノンの事務局長、ハンス・べダースキーは言います。「私が非常に心配しているのは、空腹にさいなまれ、混乱やデモを目の当たりにし、パンデミックによって学校が閉鎖されている子どもたちです」
べダースキーは続けます。「爆発によって影響を受けた人々のほぼ半数にあたる15万人のニーズを満たすため、レバノンの人々は、信じられないほどの回復力とコミュニティの協力を示してくれています。家屋や学校の修復のほかにも、私たちのチームは公共スペースの修復に取り組み、数十の零細企業を支援し、1,200世帯に現金を給付し、何千もの食料セットや衛キットを配布しました」
キリスト教精神に基づき、貧困や紛争、災害等のために困難な状況で生きる子どもたちのために活動する国際NGO。国連経済社会理事会に公認・登録され、約100カ国で活動しています。詳細はこちら
ワールド・ビジョンは、1975年のレバノンでの内戦開始以来、同国で活動しています。開発援助、緊急支援、アドボカシーを通じて、レバノンの子どもたちや人々、そして難民コミュニティを支援し続けています。
特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパン 広報担当:市山 【電話】03-5334-5356