2012.08.01
ブラジルのリオ・デジャネイロで開催された「国連持続可能な開発会議(リオ+20)」は6月22日に閉幕しました。会議に参加したWVのアドボカシー担当の渉外ディレクターのクリス.D.Hは次のように述べて、今回の結果を評価しています。「国連加盟国が、貧困削減に向けて協力していくことに対して意欲が示されたことを評価します。しかし、その内容は真の切実な必要を認めていません。貧困を削減し、不公平な社会に対抗するため、変革をいかに起こすかについて、見通しを述べていません。WVが訴えてきた内容であり、緊急な課題である子どもの保健、特に栄養へのアクセスや食料安全保障の向上の重要性は認められました。しかし、このままでは小さなステップに過ぎないので、早急に行動を起こすべきです」
WVのアドボカシー担当の副代表であるアダム・テイラーは「毎年5歳未満で700万人以上の子どもたちが予防可能な病気が原因で命を落としているという問題を解決し、この会議で約束されたことが実現するように政府とともに行動します」と述べています。
WVは会議の実施されたリオ・デジャネイロで子どもや若者からの意見を聞き、会議への提言に生かしました。世界の問題をその問題の当事者である子どもや若者に聞くことで、本当の解決につなげたいと願ったからです。子どもや若者は未来を担い、これからの世界を形作る大切な存在です。
ミレニアム開発目標(MDGs)の終了年まであと3年あります。乳幼児や妊産婦死亡率に関しては大幅に遅れています。この遅れを挽回して目標を達成するために、問題の解決に集中することが必要です。MDGsは貧困問題に関して人々や政府の力を結集させる上での強力な役割を果たしてきました。リオ+20でも、世界でこれからの数十年、貧困に取り組むかが話し合われました。世界は20年前のリオでの会合より豊かになっていますが、不平等は拡大し、人々の寛大さが失われています。20年後に振り返ってこの、リオ+20が変化の年となることを望みます。