(2022.11.18)(2022.11.29更新)
「世界子どもの日」は、1989年11月20日に国連で「子どもの権利条約(児童の権利に関する条約)」が採択されたことを記念して定められました。同条約は196の国と地域が締約しており*、 国連が中心となって作成した人権関係の条約としては、歴史上もっとも多くの参加を得ています。「子どもの権利条約(児童の権利に関する条約)」とは、すべての子どもが持つ「生きる」「育つ」「守られる」「参加する」権利を保障しています。
世界の子どもたちを飢餓や貧困、紛争等から守ること、また社会の一員である子どもを保護の対象としてのみならず権利を有する主体として認めるこの条約は、2020年10月時点で196の国と地域が締約しており(日本は1994年に批准)、国連が中心となって作成した人権関係諸条約としては歴史上もっとも多くの参加を得ています。
前文と3部の本文から構成されており、第1部で子どもの権利の内容を定めています。この条約の内容を追加・補強するものとして、国連総会では、3つの選択議定書を採択しています。選択議定書は条約と同じ効力を持つものです。
ワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)は日本の子どもたちが世界の現状をよく理解し、積極的に国際協力に参加していくことを願い、小学校・中学校・高校向けのグローバル教育プログラムを用意しています。グローバル教育の一環で行うサマースクールなどで、子どもの権利条約についても学ぶ機会を持っています。
「子どもの権利条約(児童の権利に関する条約)」批准国である日本では、今年6月に「こども基本法」「こども家庭庁設置法」が成立し、子どもの権利について社会の関心が高まりつつあります。また、WVJ事務所の立地する中野区は、2022年3月に「中野区子どもの権利に関する条例」を制定し、同じ11月20日を「中野区子どもの権利の日」としました。条例が制定されたことを受け、WVJは区内の市民団体の一員として、子どもの権利の実現に向け、国内外でのこれまでの活動経験や知見等を活かした取り組みを広げています。
今、一人でも多くの日本そして中野区の方に子どもの権利について考えてほしいというWVJと中野区の想いが一致し、関心をもっていただくきっかけになることを願い、この写真展が実現しました。
展示している写真では、WVJが支援の中で出会った世界の子どもたちを紹介しており、準備にあたっては、中野区立中野東中学校の生徒の皆さんにご参加いただきました。写真に付いているポップは中学1・2年の生徒の皆さんが子どもの権利について考えて作成したものです。子どもの権利についてWVJと中野区からの話を聞いた生徒の皆さんは、以下のように感想を寄せています。
「人間って言葉でひとくくりにならない、色んな子どもがいることがわかった。色んな人がいるということをよく考えておきたい」
「世界には色んな子どもがいるということが写真を見るだけでも少しわかった。見るだけではわからないこともあるけど、見るだけでも気づくことはあるので大切だと思う」
来訪者からも、「カラフルな掲示で楽しく見ることができた。写真に付いているポップの、子ども目線のコメントが新鮮で、写真展の趣深さが増していたと思う。子どもだけではなく、まわりにいる大人も子どもの権利について知ることが大事だと感じた」など、コメントが寄せられています。
【子どもの権利写真展 開催概要】