【ウクライナ危機】いま、現地で起きていること ―ルーマニアからの報告

(2022.03.02)


現在、多くの人がウクライナから近隣諸国へ避難しています。避難先国のひとつ、ルーマニアでは、ワールド・ビジョンのスタッフが紛争から逃れた女性や子どもたちの支援にあたっています。現地で活動するスタッフの1人、アルベルト・ロカからの報告です。



1)国境の様子はどうですか?
私はルーマニア側の国境近くにいましたが、ウクライナ側の道には10km以上の行列ができていました。何百人ものお母さんたちが、子どもたちを1人で連れて避難することを余儀なくされていました。彼女たちの夫は、戦うためにウクライナに残ったそうです。子どもたちの目には絶望が見えました。お母さんたちは、子どもたちの手をスーツケースのように引っ張って、危険から逃れようと急いでいるようでした。
私が一番感動したのは、おもちゃのプレゼントをもらった子どもたちが、笑顔を見せてくれたことです。あまりに急な避難のせいで、荷物の中にお気に入りのおもちゃを詰め込めなかったのだろうと思いました。

2)避難してきたお母さんたちの様子はどうですか?
多くのお母さんたちは、混乱していました。パートナーがおらず、自分だけで子どもたちの世話をしなければならないことを心配していたのです。

3)ワールド・ビジョンはそこで何をしましたか?
紛争から逃れた人々と話をし、食料や水、衛生用品を配ったり、精神的なサポートを行いました。

4)ルーマニアに避難したウクライナの人々の最大のニーズは何でしょうか?
子ども連れでルーマニアにたどり着いたお母さんたちは、精神的な支え、食事、宿泊施設、そしてルーマニアやヨーロッパ各地にいる親戚のもとに行くための交通手段を必要としています。彼女たちは、安全に過ごせる場所を必要としています。

5)今後の状況をどのように見ていますか?
より多くの難民の方々がルーマニアに到着するにつれ、食料、住居、精神的ケア、交通手段等のあらゆるニーズがますます高まるでしょう。宿泊施設はすでに不足しています。

6)ルーマニアの人々は、どのような反応を示していますか?隣国の人を助けることについて、どのように感じているのでしょうか?
ルーマニアの人々や市民社会がとった対応を、私は誇りに思っています。というのも、人々は共感と支持を示しており、ウクライナから到着した人々を支援するために直ちに行動を起こし、できる限りのことをしています。国境では、食料や衣服、日用品等、多くのものが配られました。ワールド・ビジョンもそういった団体のひとつです。

7)何を祈りますか?
ウクライナの子どもたちの無事を祈っています。この瞬間も、子どもたちはとても怖がっていると思います。そのトラウマは一生続くかもしれません。私たちは子どもたちを助けるため、苦しんでいる子どもたちがいるところにともに居なくてはいけません。

8)どうすればサポートできますか?
私たちワールド・ビジョンは、ウクライナの人々のニーズに沿った支援を行うことができます。食料や衛生面でのニーズはもちろん、住居の環境改善、心理社会的支援等も実施します。あなたも、ワールド・ビジョンを通してこのような活動をサポートいただけます。

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9)ワールド・ビジョンは、ルーマニアのウクライナ難民を支援するために、何を計画していますか?
私たちは、この紛争の影響を緩和するため、避難してきた人々の長期的なニーズを見極めています。宿泊施設を探し、食料やテレフォンカードを提供し、そしてもちろん、人々が希望する目的地への移動手段を得られるよう手助けをしています。また、心理社会的カウンセリングを行う専門チームも組織しています。
私たちの願いは、子どもたちが安全であることです。彼らの成長が損なわれないよう、子どもたちが十分に保護されケアされる支援プログラムを行います。

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