クリスマス募金で食糧不足に苦しむアフリカの子どもを支援しよう

2024年のアフリカは、政治、経済、社会的変化が進行中で、資源の豊富さや若い人口が経済成長の原動力となっています。テクノロジーの進化とデジタル化が加速し、特にナイジェリア、ケニア、南アフリカでは金融テクノロジーや農業技術の革新が注目されています。しかし、気候変動や食糧安全保障、政治的不安定さなどの深刻な課題も存在します。国際社会は、アフリカの持続可能な発展を支援するため、投資や技術移転を強化しており、アフリカ連合なども平和構築や経済統合に取り組んでいます。アフリカの未来は、地域協力と国際的支援によって左右されるでしょう。

そんな1年の締めくくりに、クリスマス募金でアフリカの子どもたちの未来を守る活動を支援しませんか。この記事では、ワールド・ビジョン・ジャパンのクリスマス募金の概要とこれまでの活動実績、そして今年のクリスマス募金をとおして支援をいただきたい東アフリカの食糧危機についてお伝えします。

ワールド・ビジョンのクリスマス募金

クリスマス募金を受付中
クリスマス募金を受付中

ワールド・ビジョン・ジャパンは、毎年この時期にクリスマス募金へのご協力を呼びかけています。皆さまから頂いた募金は、遠い国で苦境に置かれている子どもたちへのかけがえのないクリスマスの贈り物になります。

ここではまず、ワールド・ビジョン・ジャパンのクリスマス募金について詳しくご説明します。

2024年11/1~12/26迄 クリスマス募金を受付中

2024年の11/1(金)~12/26(木)までワールド・ビジョン・ジャパンでは「希望を、贈ろう。」と題して、クリスマス募金(水・食糧支援)の受付を開始しました。

今、世界では、頻発する自然災害や紛争の影響下で、飢餓が拡大しています。多くの子どもたちが、食べ物を手に入れられず、時に生死をさまようほどの栄養不良に直面しています。
ワールド・ビジョン・ジャパンのクリスマス募金に参加いただければ、彼らに安全な水や食糧を届ける「命を守るプレゼント」を贈ることができます。


ワールド・ビジョンへの寄付は寄付金控除の対象です

ワールド・ビジョン・ジャパンは「認定NPO法人」として認定を受けていますので、個人の方からのご支援金は寄付金控除の対象となり、確定申告をすることで還付を受けられます。個人の所得税の寄付金控除では、「税額控除」と「所得控除」から有利な方を選択できます。個人のご支援者の多くは、「税額控除」を選択するほうが所得税の還付額が大きくなります。

また、法人の皆さまからのご支援金は、一般の寄付金等の損金算入限度額とは別に、特別損金算入限度額の範囲内で損金算入をすることができます。

クリスマス募金を使ったワールド・ビジョンの活動例

南スーダンの栄養センターでRTUF(栄養補助食)を受け取ったお母さん
南スーダンの栄養センターでRTUF(栄養補助食)を受け取ったお母さん


クリスマス募金をとおして集まった寄付金は、アフリカなど安全な水や食糧が不足している地域での活動に使われます。どのような形で子どもたちを助けることができるのかイメージしていただくために、クリスマス募金を使ったワールド・ビジョンの最近の活動実績をご紹介します。

南スーダンでの緊急食糧支援

南スーダンでは、長期化した紛争の影響により、400万人以上の人々が避難を強いられ、国内人口の約63%が人道支援を必要としています(ワールド・ビジョン・ジャパン2019年度年次報告書より)。

ワールド・ビジョン・ジャパンは昨年、戦闘が繰り返されたことで慢性的な食糧不足に陥っているアッパーナイル州において、5歳未満の子どもを含む国内避難民や地域住民ら89,060人を対象に国連WFP(世界食糧計画)と連携して食糧支援を行いました。また、栄養改善や就学率を高めることを目的として、12校の小学校の児童6,701人を対象に学校給食を支援しました。

さらに食糧配布を行うだけでなく、妊娠中・授乳中の女性への栄養・衛生研修を保健施設で定期的に開催し、研修を受けた母親が知識を別の母親に共有する母親グループを設立するなど、栄養不良の根本原因を改善するための啓発活動にも取り組みました。

ソマリアでの食糧支援とレジリエンス向上

ソマリアでは、内戦や度重なる干ばつ等の影響により経済が荒廃しており、水や食糧の不足が深刻化しています。ワールド・ビジョンの調査では、2020年8月現在、食糧支援などの緊急人道支援を必要とする人口は700万人におよぶことがわかっています。このうち250万人は子どもで、その中でも21万人の子どもたちが深刻な栄養不良に陥っています。

ワールド・ビジョンは、国連WFPと連携して、ソマリア全土での食糧支援を実施しています。また、妊娠中・授乳中の女性や5歳未満の子どもの母親を対象に、家庭を訪問しての栄養指導も行っています。

さらに、農地の改良、灌漑や浅井戸修復、道路インフラの整備などの公共事業を実施し、参加した住民に労働の対価として食糧を配布するなど、コミュニティのレジリエンスを向上させるための活動も継続して行っています。

東アフリカの食糧不足が深刻です

サバクトビバッタの大群がいる中、バイクで横切るウガンダの男性)
サバクトビバッタの大群がいる中、バイクで横切るウガンダの男性

ワールド・ビジョンは南スーダンやソマリアを含む多くの地域で長年食糧支援を続けていますが、2020年に入って、東アフリカでの食糧危機が大変深刻化しています。なぜ今、東アフリカへの支援が求められるのか、その理由を詳しくご説明します。

気候変動や紛争の影響

東アフリカの中でも「アフリカの角」と呼ばれるソマリアやエチオピアなどの地域は、気候変動の影響で干ばつや大洪水などが起こりやすいことで知られます。こうした気候要因により、農作物の収穫が激減したり家畜が死亡したりといった被害が広がると、人々は生計を立てる手段を失い、深刻な食糧不足に直面します。

また南スーダンでは紛争が長引いており、世界で4番目に多い220万人の難民が近隣国へ流出しています(注2)。南スーダンは本来農業に適した土地ですが、戦火を逃れて人々が移動を余儀なくされていることで、作付けや収穫ができず、このことが食糧不足に拍車をかけています。

新型コロナウイルス感染症の影響

アフリカ各地で、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために人々の移動の制限や都市封鎖(ロックダウン)が発令されており、経済活動も停滞しています。このため多くの人々が収入を失い、食べ物を手に入れられない生活を余儀なくされています。学校給食が唯一の栄養源であった子どもたちは、学校の休校にともない、給食が食べられなくなりました。

国連WFPの報告によると、東アフリカ地域では2020年末に4,150万人が食糧危機に直面すると予想されていますが、これは新型コロナウイルスの流行前と比べて実に73%増の危機的な水準です(注1)。

サバクトビバッタの大発生

2018年から2019年にかけて、異常気象による大雨が東アフリカに幾度ももたらされました。これがサバクトビバッタの繁殖に最適な条件を作り出し、2020年には何十年に一度の規模の大繁殖が起きました。

2024年のアフリカでは、サバクトビバッタの大発生が深刻な問題となっています。特に東アフリカや西アフリカで農作物への被害が拡大し、食糧安全保障に脅威を与えています。気候変動や不適切な農業管理がこの害虫の繁殖を助長しており、特に乾季の終わりや雨季の始まりに被害が増加します。
ナイジェリア、ケニア、エチオピアなどでは政府や国際機関が協力し防除対策を講じていますが、広範囲にわたる影響を軽減するためには迅速な対応が必要です。この大発生は農業従事者の生活にも深刻な影響を及ぼし、特に貧困層が大きな打撃を受けています。国際的な支援や農業技術の向上、農家への教育が重要視され、持続可能な農業の促進が求められています。


クリスマス募金でアフリカの子どもたちを支援する

気候や紛争によってもたらされる厳しい生活に、新型コロナウイルス感染症拡大による経済打撃やサバクトビバッタによる農作物や家畜への被害が加わり、従来よりもさらに多くの人々が、明日食べるものがないという不安の中で暮らしています。東アフリカの多くの子どもたちが食糧不足に苦しんでいる今こそ、皆さまのご支援が必要です。

最後に、ワールド・ビジョンが現在東アフリカで行っている活動をご紹介します。あなたもぜひ、クリスマス募金でこの活動を支えてください。

ワールド・ビジョンの東アフリカでの活動

十分な食糧の摂取は、免疫力の維持に影響します。東アフリカの多くの地域のように、医療体制が乏しい地域では、免疫力の高さが病気にかかった時に生死を分ける重要な要因にもなりえます。

ワールド・ビジョンは、特にぜい弱な立場にある子どもたちの命と未来を守るべく、難民や避難民の世帯などに対して食糧支援を行っています。例えばウガンダの難民居住区では、検温やマスク着用、人々の間隔の確保など、感染予防策を取りながら、人々への食糧配布を行っています。

感染予防のために学校閉鎖が続いている南スーダンでは、唯一の栄養源とも言える給食を食べられなくなった子どもたちに給食用の食材を配布し、家庭で調理してもらう取り組みを進めています。さらに、手に入る食材を有効に使って栄養価の高い食事を作れるよう、地域の母親グループを対象としたトレーニングや情報提供も行っています。

エチオピアの子どもたちとワールド・ビジョンのスタッフ
エチオピアの子どもたちとワールド・ビジョンのスタッフ

クリスマス募金で子どもたちを食糧不足から救ってください

このように、ワールド・ビジョンは、命を守り、今を支える支援にとどまらず、将来を見据え、子どもたちが十分に食事を摂れる社会をつくるための幅広い活動を展開しています。

例えば、5,000円の募金で、コンゴ民主共和国の子ども5人に一カ月分の栄養補助食を提供することができます。

10,000円の募金で避難生活を送るスーダンの14人に、一カ月分の食糧を提供することができます。

新型コロナウイルス感染症の大流行では、居住地や国籍を問わず誰もが何かしらの影響を受け、今も先の見えない不安が世界を覆っています。このような地球規模の危機に見舞われた今年こそ、食糧不足に苦しむ東アフリカの子どもたちに「命を守るプレゼント」を贈りませんか。

クリスマス募金にご協力くださった皆さまには、毎年3月にお届けする年次報告書の中で、募金により行われた活動をご報告します(2024年の冬にお預かりした募金により行われた活動のご報告は、2026年3月に発行する2024年度の年次報告書でご報告します。2025年3月に発行するのは、2023年10月から2024年9月までの報告書になります)。

子どもたちの命と未来を守るため、クリスマス募金へのご協力をお願いいたします。
今すぐ募金

※このコンテンツは、2020年10月の情報をもとに作成しています。

参考資料

注1 国連世界食糧計画(WFP):20 August 2020 | COVID-19 Level 3 Emergency | External Situation Report #13外部リンク
注2 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR):Global Trends2019外部リンク

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