(2021.10.5)
皆さまのご支援により、地域が変わり、子どもたちが「豊かないのち」を生きられるようになりました。
心からの感謝とともに、地域での活動をご報告いたします。
地域住民の多くは、ゴムの樹液採取、農業、漁業で生計を立てていました。樹液採取は労働時間が限られ、生計を維持するための十分な収入は望めません。また、ゴムの価格低下により生活が苦しくなっていました。一方で農業や漁業も、天候に左右されるため、収入も不安定な状況でした。
支援を通じ、養鶏、ウズラの飼育、ナマズの養殖やヒラタケの栽培などに関する研修を行いました。多様な農作物を生産できるようになった結果、各家庭は1 年を通じて食材を手に入れ、余剰分を販売することで、現金収入も得られるようにもなりました。また、計画的な家計管理の重要性について研修を行い、緊急時に備え、貯蓄ができるようになり、多くの保護者が子どもたちの将来のために貯金ができるまでになっています。
以前は、約25%の保護者が結納金を目的に子どもを低年齢で結婚させることを肯定的に考えていました。また、多くの保護者が仕事や日常生活で忙しく、子どもの世話をする余裕がありませんでした。
支援を通じ、保護者や地域住民への啓発活動や、子どもたちの能力開発を行うことができました。啓発活動では、保護者には子どもの成長に必要な家族愛や思いやりの重要性について研修を行い、地域住民には子どもの保護や子どもの声を聞くことの重要性を伝えました。住民主体で子どもの保護委員会が設立され、虐待や早婚などから子どもたちを守ることができています。
子どもたちは子どもクラブや青少年グループを通じ、ライフ・スキル*を学び、良い選択や決断をできるようになりました。また、地域のために自主的に活動できるようになり、19校の生徒たちが村の清掃をするグループを設立しました。環境を守る方法を学び、清掃イベントを実施したり、地域での啓発活動を行ったりしています。
* 問題解決、対人関係、意思決定、計画性など、生きていく上で必要な知識・技術
「私はご支援により、ライフ・スキル研修、リーダーシップ研修などさまざまな活動に参加しました。最初は参加するのが怖かったですが、研修を通じて自分で考えて行動する勇気と、リーダーシップ、ライフ・スキル、コミュニケーション能力などを身につけ、自分に自信を持てるようになりました。
今では、学校や地域の環境をより良くしたいと思うようになり、ゴミ収集プロジェクトを立ち上げました。生徒たちに環境保全の重要性を知ってもらい、ゴミの分別を行うよう促しています。
また、地域でもウォーキングキャンペーンを行い、ゴミを拾い、分別することの重要性を伝えています。地域の環境が少しずつ良くなり、この地域の一員であることに誇りを持っています。
ご支援くださった皆さまに心から感謝いたします。私にたくさんの機会を与えてくださり、ありがとうございました。私は、自分のため、家族のため、地域のために学んだことを活かしていきたいと思います」
トゥンワ地域で育ったワンアサちゃん(16歳)「支援を通じて学んだことを活かして、地域のために働きたいです」