(2015.11.22)
アフリカのソマリア、スーダン、南スーダンは、長引く内戦により深刻な食糧不足が継続し、ソマリアでは42%、南スーダンでは31%の5歳未満の子どもたちが栄養不良です。
ワールド・ビジョンは、これらの国々で大規模な食糧支援を展開し、特に子どもたちや妊産婦など、立場の弱い人々に配慮するとともに、人々の自立心を損なわないことを目指して支援活動を実施しています。
ワールド・ビジョンは国連世界食糧計画(WFP)と連携して食糧支援を実施しています。WFPは配布する食糧を調達し、ワールド・ビジョンは、支援を必要とする人に公平に配るためのロジスティックスを担います。
具体的には、ニーズ調査を行って支援対象者と配布方法を決定し、食糧の運搬と配布を行います。配布の記録と終了後のモニタリングも重要な仕事です。
食糧支援には、食糧を今すぐ必要としている栄養不良の子どもや妊産婦のために、穀物や豆類、食用油、栄養価の高い食事などを配給する支援と、働く場を提供し、労働の対価として食糧を渡すフード・フォー・ワーク(FoodforWork)という支援の方法があります。
内戦の長期化のように、食糧支援が必要な根本原因が取り除かれない場合、支援は長期化し、人々は無力感を抱いたり、援助に依存する傾向が強まったりします。しかし、フード・フォー・ワークでは、人々は働いた「報酬」として食糧を受け取るので、支援を受けながらも自立心を保つことができます。
また労働により堤防や貯水池など災害に備える施設の建設や、食糧生産力をつけるための耕作地の整備などを行うため、地域環境の改善にも貢献します。多くの女性たちが参加し、我が子に与える食糧を得ています