【フィリピン台風第11報】 被災から半年、緊急支援から復興支援へ


2014.05.08


71万人以上に支援を届けました

支援物資の中にビスケットを見つけて喜ぶ子どもたち(2013年12月)

台風30号(ハイヤン)がフィリピン中部を襲い甚大な被害をもたらしてから、5月8日で半年を迎えます。被害発生以降ワールド・ビジョンは、7地域、533の村々に暮らす約13万世帯に食糧を、約5万世帯に衛生キットを、約2万世帯にシェルターキットを届けました。生命をつなぐためのこれらの緊急支援は、71万人以上に行き渡り、人々の生活を支えています。

「モノ」だけではない支援 ―フィリピンからの報告

仮設住宅を作るための道具をもらい喜ぶ親子(2014年3月)

「これまでは、どうすれば命が救えるかということを考えて支援活動を行ってきました。しかしこれからは、被災者がもとの生活に戻る'復興'に力を入れていきます」と語るのは、災害対策チームの指揮を執る(Response Direcorの)アンドリュー・ローシャーです。

運営管理の指揮を執る(Operations director)ジェニファー・マケインは、「避難テントから丈夫な家にどのように移行できるか。丈夫な家は、台風が頻発するこの地域にあって、次の台風からコミュニティを守り、家族を守り、子どもを守ります。あのような大災害を経験した後、子どもたちがどのようにして学校に戻るか、大人たちがどのようにして生計を回復するか、皆がどのようにして「ふつうの生活」を取り戻すか、考えています」と述べました。

世界中からの支援を受け、復興支援は進みつつあります。「被災した住民とともに、丈夫な家を建てるためのワークショップを行っています。モノを与えるだけではなく、住民たちが地域再生の一翼を担うことで、彼らの尊厳が回復されることにもなるのです。これは、とても重要なことです」とアンドリューは語ります。

ここでご紹介したスタッフのコメントとともに、被災したフィリピンの「今」をお伝えする動画を、ぜひご覧ください。

被災地では、今なお残る台風の爪痕を乗り越えるべく、人々が懸命に生活しています。ワールド・ビジョンはこれから始まる復興期に、安全で安心できる住環境の提供、生計回復支援、インフラ整備、子ども支援などを、14,000世帯に対して実施していきます。フィリピンの人とともに歩き、寄り添ってサポートし、より良い未来が拓けるよう活動します。

チャイルド・スポンサーシップによる支援が復興の力に

台風以降、ヤシの葉やがれきで作った小屋に住み続ける子どもたち(2014年3月)

ワールド・ビジョン・ジャパンが、台風被災前からチャイルド・スポンサーシップによる支援を行っているレイテとサマール。もともと貧しかったこれらの地域では、今回の被害で新たなニーズが生まれ、長期的な復興支援の必要性がますます高まっています。

2月に支援地域を訪問したWVJ事務局長の報告【フィリピン台風第10報】をこちらからご覧いただけます。

地域のニーズに対応した活動ができるよう、支援計画を一から見直し、子どもたちが豊かに成長できるよう地域を支えます。具体的な支援計画については、近く、【フィリピン台風第12報】にて最新情報をお届けします。


フィリピンの「今」をご報告するWVカフェを開催します!

台風で家を失ったノルマさんと2人の子どもたち。今は防水シートで修復した近所の人の家に身を寄せていますが、WVからシェルターの支援を受けることが決まっています(2014年3月)

台風被災を乗り越え、復興に向けて歩もうとしているレイテ、サマールの「今」をご報告するWVカフェを東京のWVJ事務所で開催します。ぜひご参加ください!

■日時:6月5日(木) 19:00~21:00、6月14日(土) 13:30~15:30 
■場所:WVJ事務所(会場地図)
東京都中野区本町1-32-2 ハーモニータワー3F
(東京メトロ丸の内線/地下鉄大江戸線中野坂上駅より徒歩5分)
■参加費:無料
※ワールド・ビジョンは初めてという方向けの内容となっています。


 *** こちらのイベントは終了しました。 ***



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