(2019.01.21)
アフリカ大陸の中央に位置し、広大で豊富な地下資源を有するコンゴ民主共和国。カンボブ地域では、生計向上のために農業技術のトレーニングや貯蓄グループを作ったり、現金収入につながる生計手段の導入の支援を行っています。
養蜂によって収入が増えたジャスティンさんは、次のように語ります。
「私には子どもが7人いますが、生活が厳しく、全員を学校に行かせられませんでした。私の地域に住む多くの家族が似たような境遇にありました。自分たちで食べる分の農作物を作るのに精一杯で、市場で売ることもできませんでした。
そんな時、収入向上に関する研修に参加する機会がありました。研修を受けてから、私は25人の地域の人と一緒に養蜂グループを始めることにしました。今年は100リットルのハチミツを収穫し、そのうちの一部はもっと価値の高いハチミツワインやワックスに加工して売ることができました」
ジャスティンさんは子どもたちのことも続けて語ります。
「養蜂をはじめてから学費が払えるようになり、7人の子どもたちを全員学校へ送ることができるようになりました。さらに養蜂グループのメンバーで、村に住む親がいない子ども6人の教育費も払うことにしました」
カンボブ地域開発プログラム マネージャー、パトリック・シンバからメッセージが届いています。
「カンボブの子どもたちのための、皆さまの尊いご支援に感謝いたします。
今年一番の成果は、新たに2教室が新設され机とイスも設置できたことです。以前は210人の生徒が床に座り、膝にノートをのせて勉強していました。教室を新設したことで、彼らの学習環境は大きく改善しました。
一方で、すべての子どもたちが学校に通えるようになることは、カンボブ地域の大きな課題です。残念なことに、遠方に住む子どもたちは、家から16キロも離れたところにしか、学校がないのが現状です。
皆さまの継続したご支援により、今後このような子どもたちが学校へ通えるように、努力していきたいと思います。子どもたちに笑顔を与えてくださる、皆さまの温かいご支援に重ねて感謝申し上げます」
アフリカ大陸の中央に位置し、9カ国との国境と大西洋に接する広大で豊富な地下資源を有するコンゴ民主共和国。
けれども長年の内戦や近隣国との紛争が続き、国土は荒廃し、経済も危機的状態にあります。
鉱山の町だったカンボブ地域は、鉱山会社の経営破たんにより住民は失業。人々は自ら発掘作業を続けるか、農業で生計を立てていますが、農業の知識・技術もなく、資機材も不足しているため、十分な食糧を確保することが困難です。