"井戸"がかなえた夢

夢だった「先生」になれました

「『あなたにも、人生を変える力がある』ということを、子どもたちに教えていきたいの。私が人生を変えることができたように」

タンザニアの支援地域で出会ったエリエットさん(27歳)は、目を輝かせながらそう話してくれました。子どもの頃、チャイルド・スポンサーシップの支援を受け、学校に通うことができるようになり、2年前、「学校の先生」になるという幼い頃からの夢をかなえたのです。

元チャイルドのエリエットさん(27歳)

1日9時間かけて水汲みに

タンザニアは、アフリカ最高峰のキリマンジャロ山や、野生動物が暮らす国立公園など雄大な自然が広がり、世界中から訪れる観光客を魅了する一方、日々の「飲み水」を求めて、見渡す限りの渇いた大地を何キロも、何時間も歩かなくてはならない子どもたちがいます。

エリエットさんも、「飲み水」を求めて歩いていた一人でした。家から井戸までは往復4時間。乾期で井戸が枯れる時期はさらに遠くの川まで歩き、水汲みに1日9時間かかる日もありました。とても学校に通える状態ではなかったといいます。

小学校で子どもたちを教えるエリエットさん

井戸ができて、学校に通えるように

「9歳の時、ワールド・ビジョンの支援で村に井戸ができたの。それで学校に通えるようになったのよ!」

エリエットさんは言います。「ワールド・ビジョンのスタッフが大好きだった。『私は夢をかなえることができる』ことを教えてくれたの。それまでは、自分が何になりたいかなんて考えたこともなかったし、考えたとしても実現できるなんて思っていなかったわ。だから私は生徒たちに勉強を教えるだけじゃなく『あなたにも、人生を変える力がある』ということを教えていきたいの。私が人生を変えることができたように」

エリエットさんと生徒たち

貧困のために未来への可能性が奪われている子どもたちがたくさんいます。でも、チャイルド・スポンサーシップの支援は確実に届き、子どもたちの人生に希望と変革をもたらしています。エリエットさんの人生が変えられたように。