(2023.10.4)
● コンゴ民主共和国、トヨタ地域
● コンゴ民主共和国、カンボブ地域
● エチオピア、ゴンダール・ズリア地域
● タンザニア、ムゲラ地域
皆さまのご支援により、地域が変わり、子どもたちが「豊かないのち」を生きられるようになりました。心からの感謝とともに、地域の活動の成果をご報告いたします。
以前は学校の設備が不十分で、机や椅子が不足するなど、子どもたちが集中して学習に取り組める環境ではありませんでした。生徒の読解力は低く、また子どもの積極性を引き出すような教育法の知識を持つ教師が少なかったこともあり、学校を中退する子どもが多くいました。
そこでワールド・ビジョンは、学習机の提供、トイレや手洗い場の設置を含む校舎の整備を行い、学習環境の改善に取り組みました。地方行政やコミュニティと協働して、読書キャンプの実施や就学前教育センターの設置を行うと同時に、教師や読書キャンプのボランティア、保護者に対しても様々な研修を実施し、子どもたちの学びをサポートする体制を強化しました。こうした活動により、子どもの読解力、進級率に向上が見られています。
トヨタ地域には 3 つの保健施設がありましたが数が足りず、人々は医療サービスを受けるために遠くまで移動しなければなりませんでした。また給水施設も圧倒的に不足しており、公衆の給水施設は常に多くの人で混雑している状況で、川や適切に管理されていない井戸から不衛生な水を入手せざるを得ない人も大勢いました。
人々が必要な医療を受けられるようにするため、ワールド・ビジョンは、支援開始後早期に保健センターを建設し、必要な薬や医療器材を提供しました。この施設では多くの出産が行われているほか、保健センター職員が住民に健康に関する知識や情報を伝えるなど、保健に関する啓発活動の中心的な存在としても機能しています。地域にある井戸を修復し、また新たに建設した結果、2万人以上の人々が安全な水にアクセスできるようになりました。
首都ドドマの大学で環境管理学を学ぶタトゥさんは、幼いころから勉強が大好きな女の子でした。しかし、彼女が暮らしていた地域には、女の子は早くに結婚させるという慣習が根付いており、多くのおとなが女子教育には否定的な考えを持っていました。
その後ワールド・ビジョンの支援活動が始まり、教師や保護者に向けた、教育の重要性を訴える説明会や、学用品の提供、学校の教室の整備などの施策が次々と進められていきました。タトゥさん自身も「ピア・エデュケーション」と呼ばれる、同世代の仲間同士で学ぶプログラムに参加し、自尊心を持つことの大切さ、女性器切除のような有害な慣習から自分を守る方法など、たくさんのことを学びました。
「今後は、地域の女の子たちのロールモデルとして頑張りたい」と話すタトゥさん。「今の私があるのは、チャイルド・スポンサーの皆さまのご支援のおかげです。私の夢は、自分の会社を経営して、雇用を生み出すことです。そうすれば、農業に依存しない収入源ができますし、子どもたちが良い教育を受けられるようになるからです。生まれ育ったこの地域を、もっと良くしていきたいと思っています」
タトゥさん(23 歳)「生まれ育ったこの地域を、もっと良くしていきたいと思っています」