(2023.02.14)
オンライン形式の学習は、子どもたちが家にいながら学べるという特性を活かして、安心して安全に学ぶ機会を拓いています。
しかし、ウクライナでは断続的な停電や、インターネットへのアクセスが無い、あるは、制限があることから、オンライン学習が妨げられるケースがあります。そうした状況の中で、ワールド・ビジョンは、ウクライナ政府教育科学省ならびに、支援団体であるウォー・チャイルドとオスビトリアと提携し、投資会社レター・ワンの支援により、読書×ゲームアプリ「キャント・ウェイト・トゥー・ラーン~学びを求めて~」を開発しました。
ウクライナ危機の難局が続く中、ワールド・ビジョンは様々な人道支援機関とのパートナーシップを強化し、ウクライナの最もぜい弱な立場に置かれた子どもたちの教育を支援し、後押しするための仕組みを作り上げています。
本アプリは、紛争の影響による現在の子どもたちの学習環境の難しさに配慮しています。モバイル・アプリはダウンロード後、オフラインで使用できます。現在までに 3万ダウンロードを超え、少なくとも 3万人の小学生が本アプリを利用して、学びの機会を得ています。
読書ゲームの中で提示されるコンテンツは、現代の世界的なカリキュラムとウクライナ文化を組み合わせて構成されています。保護者も、子どもたちの家庭学習に参加し、子どもたちをサポートできるように作られています。
ウクライナ教育科学省のデジタル・トランスフォーメーション総局長であるドミトロ・ザヴホロドニー氏は、ウクライナの子どもたちの教育ニーズに確実に答えることに貢献した本国際的パートナーシップに感謝の意を表しました。
また、アプリを可能な限り有益なものにするために、読書、スペリング、文法、言葉の意味などの実用的な学習面が組み込まれています。子どもたちの学習意欲を呼び起こすために、写真やアニメーションなどがアプリに統合されています。
アプリを利用した子どもたちでインタビューを受けた子どもたちは、学習プロセスを促進するのに役立つ、遊び心のあるアニメーションを高く評価しています。また、文字を読めない子どもたちや読書に適していない環境下にある子どもたちのために音声バージョンも組み込まれています。
2022年2月にウクライナ危機が勃発してから1年近くが経過しました。ウクライナの子どもたちは、様々な形でその混乱を経験しています。災害や危機が発生した際、命を救う活動のみに重点が置かれがちです。アプリは、危機的状況に対して、積極的に対応していく方法が実にたくさんあることを証明しています。
ワールド・ビジョンは、最も弱い立場にある子どもたちに支援を届けるために、多様なパートナーとの連携を重要視し、連携を活かして、活動を実施しています。
ワールド・ビジョンは、危機発生直後からルーマニアを拠点に活動を開始し、現在はルーマニアをはじめモルドバ、ジョージア、ウクライナ国内において紛争の破壊的な影響に対応しています。