(2022.05.31)
2022年5月25日、英国のチャールズ皇太子が、ワールド・ビジョンも支援するルーマニアのブカレストにある難民施設を訪問されました。これは、難民の方々にとっても、ワールド・ビジョンのような支援団体にとっても素晴らしい機会となりました。難民の方々にとっては自らの経験を直接語る機会となり、支援機関にとってはそのような人々を支えるために何をしているかを示す機会となったからです。
紛争が始まって以来、650万人以上の難民がウクライナから逃れました。ワールド・ビジョンは、危機発生直後からルーマニアに逃れた人々を支援してきました。この三カ月間、ワールド・ビジョンのような支援団体をはじめ、地域の市民団体、ボランティア等が、避難してきた家族のニーズに応えるために働き、今も彼らを支え続けています。
25日、ブカレストにあるRomExpoと呼ばれる避難施設(もとは巨大な会議場で、現在は難民のための一時避難施設となっている)を訪れたチャールズ皇太子は、これまで献身的に働いてきたスタッフたちに温かい謝辞をおくられました。
ワールド・ビジョンを含む複数の支援団体がこの避難施設で活動しています。ワールド・ビジョンは、毎日このセンターを訪れる数百人の難民の方々のため、食料や衣料品、ベビー用品、インターネットへのアクセス等を提供しています。また、子どものための安全な遊び場を設置・運営し、週ごとに催し物も開催しています。
チャールズ皇太子が時間を割いてルーマニアまで足を運んでくださったことについて、国際的な支援団体や地域の市民団体、ボランティアは、難民の生活向上に貢献していることが評価されたと感じ、大きな励みになったといいます。
ワールド・ビジョン・ルーマニアのスタッフでこの支援活動に従事するシアン・プラットは、こう語ります。「ルーマニアでチャールズ皇太子にお会いできたのは、喜びであり驚きでもありました。紛争当初からワールド・ビジョンとパートナーシップを組んでウクライナの人々を支援してきたボランティアや自治体スタッフの仕事について、皇太子殿下が時間をかけて話を聞き、評価してくださいました」
この避難施設でのワールド・ビジョンの支援は、ルーマニア、モルドバ、ジョージア、ウクライナ国内等、各地における難民・避難民支援の活動の一部にすぎません。ワールド・ビジョンのウクライナ危機対応ディレクター、ハンス・べダースキーは言います。「ワールド・ビジョンが今回の危機に際して行っている多国間支援は、これまでに13万人以上のウクライナ難民・避難民に届けられており、この困難な時期に、安全な避難所、栄養、子どもの保護、心理的サポート、現金支援等を提供しています」
ベダースキーは続けます。「紛争が激化する中、数百万人もの人々が安全や安心を求めて近隣諸国に避難し、学校から排除され、さらには家族とも離ればなれになっています。今、緊急対応が中長期的な支援プログラムへと移行する中、ワールド・ビジョンは、パートナー団体、地域の市民団体、そして素晴らしいボランティアの皆さんとともに、ウクライナの人々と子どもたちをできる限り長く支援し続けるため、重要な活動を示すことができることを嬉しく思います」