(2021.09.01)
「この5月以降は特に、ミャンマーの子どもたちの生活はますます厳しくなっています」と、ワールド・ビジョン・ミャンマーの事務局長、グレンヴィル・ホプキンソンは語ります。2021年2~8月にかけて、武力衝突や治安悪化のため、21万人以上が国内避難民となり、ミャンマー全土で300万人もの人々が緊急人道支援や保護を必要としています。
また、新型コロナウイルスはデルタ株を中心にミャンマーでも猛威をふるっており、ミャンマーの保健省は8月1日時点の数字として、陽性者302,665人、9,731人の死者、3,480人の新規感染者を報告しています。ぜい弱な医療体制や医薬品価格の高騰、医薬品やその他の必需品の不足は、ミャンマーの人々、特にこれまで必死に生き延びようとしてきた最も弱い立場の人々に過大な負担をかけています。
これらの状況を受けてワールド・ビジョンは、これまで行ってきた、ミャンマーの最も弱い立場にある子どもたちと人々のための活動に、改めて注力しています。
ホプキンソンはこう述べます。「私たちは、過去数カ月にわたって進めてきた活動から学んだことを活かして、今後の支援を拡大していきます。すでにあるチャイルド・スポンサーシップによる支援の枠組み等を通じて、特に、食糧配布や現金給付、母子保健と栄養、子どもの保護と心理社会的支援、生計の回復等に焦点を当てた活動を進めたいと考えています。緊急事態が長期化していることに鑑み、私たちはすべての支援プログラムを再設計し、平和構築アプローチや対応計画を強化し、不安定で複雑な状況に対応するための機動力を高めています」
ワールド・ビジョンは、40のタウンシップ(郡・区)の人道危機に対応し、262,000人の子どもと162,500人の国内避難民を含む1,115,000人に支援を届けることを目指して、現地で活動を続けます。
日頃よりチャイルド・スポンサーシップを通してミャンマーの子どもたちへの温かいご支援をいただき、誠にありがとうございます。
現在のところ、チャイルドや家族への直接的な影響は報告されておりません。今後チャイルドに関する情報が入った場合には、個別にご連絡させていただきます。
なお、現地の状況を考慮し、手紙による交流は引き続きお控えいただいております。皆さまのご理解とご協力に心から感謝申し上げます。