【新型コロナ】パンデミックに対し、世界規模での支援を展開しています

(2020.04.30)

最もぜい弱な環境にある子どもたちを支援の中心に

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)によって世界が前例のない危機に瀕している今、ワールド・ビジョンは約100カ国のすべての事務所が団結して緊急対応「COVER(COVID-19 Emergency Response)」を展開しています。

従前より実施していた開発プログラム(チャイルド・スポンサーシップ等)の支援地域内でCOVID-19対策を行うことに加えて、医療体制がぜい弱な国や難民・避難民が多い国等28カ国*を重点支援国に指定し、対応を強化しています。これら28カ国に住む7,200万人のうち、半数は女性と子どもたちです。ワールド・ビジョンが最もぜい弱な環境にある子どもたちとその家族に支援を届けるためには、2020年9月までに、3億5,000万米ドル(約375億円)の活動資金を必要としています。

*28カ国:シリア、モンゴル、バングラデシュ、中央アフリカ、ガーナ、モザンビーク、ジンバブエ、ミャンマー、エチオピア、ソマリア、ウガンダ、ルワンダ、タイ、フィリピン、インドネシア、インド、セネガル、ケニア、コンゴ民主共和国、南アフリカ、ハイチ、ブラジル、アフガニスタン、イラク、レバノン、ベネズエラ、ホンジュラス、中国(順不同、2020年4月30日現在)

正しい手洗いの方法を学ぶ子どもたち。ワールド・ビジョンは移動診療所の運営をサポートしています(アフガニスタン)

ワールド・ビジョンの支援の柱

ワールド・ビジョンが実施する「COVER」の目標は、COVID-19の蔓延を防ぎ、ぜい弱な環境にある子どもたちとその家族への影響を軽減することです。そのため、次の4つを支援の柱として世界中のすべての支援地域で活動を進めています。

1.感染拡大の防止

コミュニティにおける感染リスクの軽減について、保健サービスと関連機関との連携を促し、協働します。これまでに行った(チャイルド・スポンサーシップ等による)活動で養成された地域ヘルスワーカーや関係構築した宗教リーダーとともに取り組みます。
・石けんを使った手洗いの指導
・咳エチケット等の呼吸衛生の指導
・ソーシャル・ディスタンシングの啓発 等

2.保健システムと医療従事者のサポート

国の医療システムに与える影響を最小限に抑えるため、地域ヘルスワーカーを含む医療従事者に対するサポートとシステム強化を実施します。
・マスク、医療器具、防護用具の提供
・子どもの健康を守るヘルスケアチームの拡大
・地域ヘルスワーカーを通じた感染予防策の促進 等

3.子どものケア

COVID-19の影響を受ける子どもたちをサポートします。
・教育:家族が子どもを肉体的に、社会的に、精神的にサポートするお手伝いをします(学習の継続を含む)
・子どもの保護:親などの保護者のケアを受けられない子どもたち、暴力を受けた子どもたちを対象にした社会心理的ケアを行います。
・食糧と生活:地域経済を回復・強化するためのアプローチで、最もぜい弱な環境にいる子どもたちとその家族に食糧を届けます


4.子どもの保護を目的とした協働とアドボカシー

国際社会や国内で決められる政策が子どもたちを守るものになるよう、関係機関と連携し、アドボカシーを進めます


実績:700万人以上に支援を届けました

ワールド・ビジョンは2020年1月から中国で緊急支援活動を開始しました。3月11日に世界保健機関(WVHO)が世界的大流行(パンデミック)を宣言した1時間後には、世界規模の緊急支援活動の実施を決定しました。1月から4月16日までに、のべ7,035,725人(うち子どもはのべ2,937,891人)に支援を届けることができました。

1、感染拡大の防止

・感染予防プログラムに参加した人数:6,743,284
・配布した手洗い用品の数:86,141
・設置または維持管理している手洗い場の数:6,428 等

2、保健システムと医療従事者のサポート
・トレーニングした地域ヘルスワーカーの数:7,431
・防護用具を提供した医療従事者の数:15,123
・配布した消毒キットの数:34,749 

3、子どものケア
・心理的サポートを提供した子どもとその保護者の数:50,718
・教育を継続するためのサポートを提供した子どもとその保護者の数:49,308
・食糧支援を届けた人の数:141,297 等
※詳細はこちら(英語)

水汲み場でのソーシャル・ディスタンシングを指導するワールド・ビジョンのスタッフ(バングラデシュのロヒンギャ難民キャンプ)

2020年に創立70周年を迎えたワールド・ビジョンは、世界の最もぜい弱な地域を活動の場として、各コミュニティや行政等と関係を築きながら支援活動を行ってきました。またこうした活動地で人々を脅かすHIV/エイズ、エボラ出血熱、ジカ熱、コレラ等の感染症拡大にも対応してきた経験があります。こうした長年の活動で培った地域での協力関係や経験・知見を礎に、最も弱い立場にある人々の心身の健康を、パンデミックがもたらす経済的・社会的な影響から守るために活動を続けます。


新型コロナウイルス感染症(COVID-19)から子どもたちを守るため、募金へのご協力をお願いいたします。



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