フィリピン:アニンちゃんのストーリー~マニラのスラム、橋の下に住む少女~

(2017.04.18)

わたしは、アニン。ここにいます。

生まれた時からずっと、マニラの大きな橋の下に住んでいます。
大きなトラックが橋を通る度に、ガタガタと揺れます。

天井が低いので家の中で立つこともできません。
電気も窓もないので、昼間でも家の中は真っ暗です。

橋の下は濁ったドブ川が流れています。
大雨が降ると、家の中まで水が入ってきてとても恐いです。

お父さんは橋の下のドブ川でゴミ拾いの仕事をしています。
私も、カートを引いて、近所の家のゴミ集めをします。
ゴミを代わりに捨てに行くことで、少しお金をもらえます。

本当はゴミ集めの仕事が嫌いです。
大きな声で「ゴミありませんか?」と言って歩くのは恥ずかしいし、
ゴミの仕事は汚いから。

私はアニン。7歳。
大きくなったら、学校の先生になりたいです。

アニンちゃんの日常

「ゴミありませんか?」と近所の家をまわってゴミを集めます。でも本当はゴミ集めの仕事が嫌いです
生まれた時からこの橋の下のわずかな隙間が「家」。大雨が降ると、家の中まで水が入ってきて恐いです
大きくなったら学校の先生になるのが夢です

番組「フィリピンに生きる子ども|アニン編」(WVJ親善大使 酒井美紀 出演)

フィリピン、大型台風被災を乗り越え

2013年11月、猛烈な台風ハイヤンが、フィリピン中部の島々を襲いました。
平和な営みは一瞬にして奪われ、死者6,000人を超えるほどの甚大な被害が残りました。

ワールド・ビジョンは、被害発生直後から食料・水等の緊急人道支援を開始。
また、被災者が一日も早く日常生活に戻れるよう、復興支援にも力を入れました。もともと行っていたチャイルド・スポンサーシップによる支援活動を見直し、現在も、地域のニーズにより対応した活動を進めています。

子どもたちは、台風で家がなくなっても、貧しい生活を強いられても、健気に将来を夢見ています。
「お医者さんになりたい」
「先生になりたい」
「学校へ行きたい」
子どもたちの夢が消えてしまう前に、あなたの手で未来をつないでください。

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