(2018.6.19)
今、世界には6,500万人の難民・避難民がおり、その数は第二次世界大戦以降で最多を記録しています。難民問題への関心が低いと言われる日本の若者にとって、その問題はあまりにも大きく複雑なものに映るかもしれません。しかしWVJは、「"何もかも"はできなくとも、"何か"はきっとできる」という設立当時から掲げる理念をもとに、このコンペを企画しました。この企画で、若い世代が難民問題に関心を寄せるきっかけになることを願っています。
決勝大会の審査員には、株式会社CAMPFIRE代表取締役社長 家入一真氏、福島デザイン主宰/グラフィックデザイナー 福島治氏、作曲家 宮川彬良氏など、多彩な顔触れにご協力をいただき、皆さまの応募をお待ちしています。
アイデア実現の舞台となるのは、約29万人の南スーダン難民が生活するウガンダのビディビディ難民居住地。今回の課題テーマは、平和を求めて逃れてきた難民の子どもたちが抱える切実な状況をふまえて設定されました。(詳細は別紙参照)。グランプリを受賞したアイデアはWVJが支援現場で採用し、その実現のため、2019年、若者自身が現地へ渡航する計画です。
賞: ①グランプリ(H.I.S.賞):アイデア採用+賞金10万円+ウガンダの難民居住地でアイデア実現!(渡航は任意、渡航費別) ②準グランプリ(ムラサキスポーツ賞):賞金5万円、他
1.難民居住地ってなに?
紛争状態にある南スーダンから隣国ウガンダに逃れた100万人以上の難民に対応するため、ウガンダ政府が避難先として認めた指定地域。急激かつ大規模な難民流入のため、必要な支援が行き届いていません。今回アイデアが実現されるビディビディ難民居住地には、29万人が暮らしており、うち21万人が子どもです。
2.子どもたちはどんな毎日を送っているの?
この難民居住地にたどり着くまでに多くの子どもたちは親とはぐれてしまっています。家事や物資・食糧配給の受け取り、水汲み等に費やす1日。家に電気はなく、水も限られ、支援で届く限られた食糧を分け合って1日1食で過ごします。そんな過酷な生活の中でも、支援団体が運営するセンターに通い、様々な学習プログラムや遊びの場に参加する子どももいます。
① 民族の違い:同じ南スーダン難民の中に20以上の民族があり、言葉や宗教が違う場合も。民族間の争いが紛争の一因となったともいわれ、軋轢のある民族同士が同じ居住地に住んでいるという現実があります。
② 国籍の違い:難民居住地には、もともと住んでいるウガンダ人もいて、急激に増えた南スーダン難民に自分たちの生活が脅かされるのではないかという不安を抱えています。
4. 今、現地ではどんな活動が行われているの?
ワールド・ビジョンは、食糧支援など難民の命をつなぐ支援と同時に、PEACEクラブの活動を支援しています。紛争によって家族など大切なものを奪われた子どもたちが、地域の対立や分断を和らげ、平和な関係を築いていけるように、異なる民族の子どもたちの混合チームによるサッカーの試合や、音楽、ダンスのコンテストなどを実施しています。
平和を望んでいる難民の子どもたちが、紛争の原因となっている憎しみの連鎖を断ち切り、前向きに未来へ歩んでいけるよう、民族や国籍の違いを乗り越えて楽しめる体験が求められています。アイデアに国境はありません。日本から届くアイデアは、子どもたちへの応援になります。
特定非営利活動法人ワールド・ビジョン・ジャパン
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