ワールド・ビジョン総裁/最高責任者による声明:ガザのスタッフ、無罪を主張

(2017.02.03)

ケビン・ジェンキンス(ワールド・ビジョン総裁/最高責任者)

本日、ワールド・ビジョンのスタッフであるモハマド・エル・ハラビは、すべての容疑に対して無罪を主張しました。

ワールド・ビジョンは、いかなる資金の流用も非難し、テロ行為、および、そのような行為への支援を強く非難します。モハマド・エル・ハラビにかけられた容疑は、いずれも裁判所では検証されておらず、私たちは、引き続き彼の無罪を主張します。


ワールド・ビジョンは、容疑の根拠となるような、信用性の高い証拠をまだ示されていません。そのような証拠を入手できれば、体制に存在するかもしれない齟齬に取り組むことができます。私たちは、引き続き、モハマド・エル・ハラビに対する容疑の背後にある真実を理解すること、および、必要に応じて、取り組むべき事項を決定することに、全力で取り組んでまいります。

数カ月の間、ワールド・ビジョンのガザでの人道支援活動は、私たちの運営に関する、全面的で徹底的な調査を実施中のため、停止しています。調査は、優れた国際会計事務所によるフォレンジック監査(法廷における証拠能力を有することを意図して行われる監査)も含みます。この調査活動は、完全なる透明性と公平性に基づいて行動する、というワールド・ビジョンの約束の一部です。これまでの調査では、ワールド・ビジョンの資金流用に対する懸念は生まれていません。

私たちは、依然として、現況を深刻に受け止めており、ガザで暮らす子どもたちとその家族に与えている影響に心を痛めています。今も、国際社会からの支援は、ガザで暮らす110万人の人々のライフラインです。また、ガザで暮らす4人に1人の子どもたちが、心理社会的サポートを必要としています。

ワールド・ビジョンは、想像できないほど厳しい状況に置かれた、脆弱な子どもたちのために活動しています。今回の出来事が、世界中の数十億人の子どもたちに影響を与えている貧困と不公正の重大な問題に立ち向かう活動から私たちを引き離していることは、非常に痛ましいことです。私たちは引き続き、透明性を保ち、進行中の法的手続きを尊重し、また、団体の価値観を大切にしながら、人道支援団体との信頼を築くことに全力で取り組んでまいります。

【ワールド・ビジョンとは】
キリスト教精神に基づいて開発援助、緊急人道支援、アドボカシーを行う国際NGOです。子どもたちとその家族、そして彼らが暮らす地域社会とともに、貧困と不公正を克服する活動を行っています。宗教、人種、民族、性別にかかわらず、すべての人々のために働きます。
ワールド・ビジョンは、1975年からエルサレム、ヨルダン川西岸地区、ガザで活動しています。

【ワールド・ビジョン・ジャパンとは】
キリスト教精神に基づき、貧困や紛争、自然災害等のために困難な状況で生きる子どもたちのために活動する国際NGO。国連経済社会理事会に公認・登録された、約100カ国で活動するワールド・ビジョンの日本事務所です。

【この件に関するお問合せは】
浅野 恵子 【メール】keiko_asano@worldvision.or.jp 【携帯】090-6567-9711