2011.11.17
2009年11月17日、世界のワールド・ビジョンが連携し、子どもたちを救う取組みの拡充を目指し「Child Health Now-アクション!救えるはずの命のために」(以下、Child Health Now)を開始しました。国際社会が約束したミレニアム開発目標(以下、MDGs)の「2015年までに5歳未満児の死亡率を1990年と比べて3分の1に減少させる」という4番目の目標(以下、MDG4)を達成するために、各国政府に働きかけています。
日本では、2009年11月、シンポジウム「5歳を超えて豊かないのちを」を開催しました。2010年2月26日~5月5日には、"子どもたちを救いたい"という意志のこもった「手の写真」とメッセージを募集し、29,111件の応募をいただきました。
また、キャンペーン開始から、皆さまが起こしてくださった、子どもたちを救う意思の表れであるアクション数は、 472,265件となりました
(10月31日現在。目標は2015年までに100万件)。皆さまのご協力に心から感謝いたします。
世界中の5歳未満で亡くなる子どもの数は、1990年には1,240万人でしたが、2010年には760万人まで減少しました。MDG4は着実に進展しています。しかし、現在も1日21,000人の子どもたちが5歳の誕生日を迎えることができていません。このままでは、目標達成は厳しい状況です。
ワールド・ビジョンは、達成のためには、子どもたちの栄養改善が必須だと考えます。
5歳未満の子どもたちが命を落としている死亡要因の多くは、肺炎、下痢、マラリアなどの防ぐことができる病気です。そして、子どもたちの死亡原因の3分の1に、栄養不良が関係しています。途上国では、毎日7,500人以上の子どもが栄養不良により命を落としています。
栄養不良は目に見えませんが、子どもたちの命を奪い続けています。
栄養不良により免疫力が低下している子どもたちは、肺炎や下痢などの予防可能な病気にかかりやすく、なかなか回復できません。
子どもたちが健やかに成長するためには、特に、女性の妊娠から子どもが2歳になるまでの「最初の1000日間」に、十分な栄養を取ることが大切です。「最初の1000日間」に栄養不良に陥ると、身体と脳の発達に大きな影響が及ぼされ、その影響の多くは取り戻すことができません。
「最初の1000日間」に、必要な栄養価の高い食事を取り、母乳による育児、妊産婦のケアや栄養不良の子どもたちの早期発見と治療を行うことで、子どもたちは抵抗力を持ち、健やかに成長することができます。
ご紹介している映像では、"大人にならない国"に住むピーターパンを通して、途上国で、"大人になれないまま"命を落とす、何百万人もの子どもたちについて伝えています。どの国の子どもたちも元気に大人になれる世界を実現するためには、皆さまの声が大きな力となります。
2015年のMDGs目標達成期限まで、時は限られています。ワールド・ビジョンは、栄養改善をはじめとする子どもたちを救うための取組みの拡充を各国の市民や政府に訴えるため、Child Health Nowを引き続き実施します。
ぜひ、ともに声をあげ、アクションを起こしていただきたく、応援をよろしくお願いいたします。
ワールド・ビジョン・ジャパンは、2015年までに100万件のアクションを募集しています
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