【新型コロナ】子どもへの暴力撤廃を求める共同声明を発表

(2020.05.04)


新型コロナウィルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的大流行)の陰で、虐待や搾取等の子どもに対する暴力の蔓延について大きな懸念が広がっています。子どもに対する暴力撤廃を訴えるグローバルキャンペーン「It takes a world」を展開するワールド・ビジョンは、協働する国際機関やNGO等とともに、この状況に対する声明を発表しました。

共同声明「Violence against children: A hidden crisis of the COVID-19 pandemic
(子どもに対する暴力︓COVID-19の世界的大流行に隠された危機)」抜粋

子どもに対する暴力の撲滅にコミットする組織のリーダーとして、私たちは、この状況に対する深い懸念を共有し、すべての国とコミュニティーで子どもたちを暴力から守り、COVID-19による子どもたちへの影響を減らすための行動を求めるとともに、そうした行動へのサポートをお約束します。

世界の人口の3分の1が、COVID-19によるロックダウンの状況に置かれています。学校の休校は、15憶人以上の子どもたちに影響を与えています。移動の制限、収入の減少、社会からの隔絶、過密した生活環境、そしてストレスや不安が高まる中、特に、以前から暴力的な扱いを受けていたり、適切な育児環境になかった子どもたちが、家庭で身体的、心理的、性的虐待を経験したり、目撃したりする可能性が高まっています。また、インターネットが、多くの子どもたちに、学びやサポート、そして遊びの機会を提供し続けるための中心的な役割を担い始める中、ネットいじめや危険なネット上の行動、性的搾取へのリスクも高まっています。

各国政府には中心的な役割があります。COVID-19の感染予防や対応の計画には、すべての子どもを暴力やネグレクト、虐待から守るための、年齢やジェンダーに配慮した措置が含まれなければなりません。また、子どもの保護の取り組みやそれに携わる職員は、必要不可欠であると位置付け、適切な予算措置が図られなければなりません。

また、私たちは、各国政府とともに、また各国政府をサポートしつつ、次のようなことに協力して取り組まなければなりません︓メンタルヘルス、心理的サポートを含めた基本的な保健サービスや社会福祉サービスの維持、子どもの保護のケースマネージメントと緊急の代替的養育の提供、最も脆弱な立場の子どもと家庭への社会的保護の提供、施設にいる子どもたちへのケアと保護の継続、証拠に基づいた情報やアドバイスを用いた保護者や子どもたちとのコミュニケーション。困難な状況にある子どもたちが助けを求めることができるヘルプラインやスクールカウンセラーなどの子どもを対象にした相談サービスも、現在のCOVID-19の状況に適応させる必要があります。

※共同声明全文はこちら:日本語 英語

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