【G7 タオルミナ サミット】2017年イタリアG7に向けて、シェルパと政策対話を実施

(2017.02.09)

ワールド・ビジョン各国オフィスからスタッフが集結

2016年、日本でG7伊勢志摩サミットが開催され、ワールド・ビジョン・ジャパンも世界のワールド・ビジョンの各事務所と協力して、アドボカシーを行いました。(伊勢志摩サミットでの活動について、詳しくはこちら

2017年は、G7が5月にイタリアのシチリア島タオルミナで、G20が7月にドイツのハンブルグで開催される予定となっています。ワールド・ビジョンでは、これらのサミットに向け、G7・G20国にある8つのワールド・ビジョン事務所から計10名がイタリアのローマに集まり、戦略会議を行いました。

2日間の会議では、昨年までのG7やG20に向けた提言と成果について振り返り、今年のサミットに対するワールド・ビジョンとしての主要メッセージについて検討しました。

ワールド・ビジョン戦略会議の様子。左手前が柴田スタッフ

「G7市民社会戦略会議」の議論をリード

ワールド・ビジョンによる戦略会議の翌日から引き続き、G7に向けて活動を行うG7各国の市民社会が戦略を検討する「G7市民社会戦略会議」がローマで行われました。

ここには、G7各国の市民社会から60名以上が参加し、今年のG7に向け市民社会として何を訴えるべきかを2日間かけて議論しました。ワールド・ビジョンからも、日本の柴田スタッフを含めた4名が参加し、積極的に議論をリードしました。最終的に6つの分野(食料安全保障・栄養・農業、環境・気候変動、保健、移民、ジェンダーと女性・女児の権利、SDGsなど構造的課題)に関する共同政策提言を作成しました。

G7市民社会戦略会議の参加者の一部。7カ国以上から60名以上が集い、市民社会として訴えるべきことについて議論しました

G7シェルパとの対話が実現

今回の市民社会戦略会議では、約60名の参加者の中から7名の代表が選ばれ、G7各国(アメリカ、イタリア、イギリス、カナダ、ドイツ、フランス、日本)および欧州委員会の首脳特別個人代表(シェルパ)との対話に臨みました。ワールド・ビジョン・ジャパンも、7名の代表の一人として選ばれ、シェルパとの対話に出席しました。

G7サミットは、地球規模課題に対し、各国の首脳たちが直接自由闊達な意見交換を通じて対策を検討する会議です。シェルパとは、首脳の補佐役としてサミットの準備を行う担当官で、サミットで議論されるアジェンダ(議題)を検討する等とても重要な役割を担っています。日本でも外務政務官(Deputy Foreign Minister)がG7シェルパを兼務しているように、各国とも首相のアドバイザーや副大臣などがシェルパを務めています。

今回、市民社会の代表7名は、事前に検討を重ねて作成した6分野に関する政策提言書をもとに、シェルパたちと議論を行いました。ワールド・ビジョンも、かねてより重視している栄養改善の議題について、シェルパたちに直接提言を行うことが出来ました。

イタリアがG7議長になってから日が浅く(議長任期は1~12月)、シェルパたちが本格的な議論に入るのはこれからというタイミングだったこともあり、シェルパたちは市民社会からの提言に真摯に耳を傾け、現段階での市民社会の意見を率直に共有できました。加えて、シェルパからは、現在の不透明な国際情勢を踏まえ、ますます市民社会の役割が重要になってくるとの期待も述べられました。

今後の国際情勢は予断を許しませんが、ワールド・ビジョンは、もっとも困難な状況にある子どもたちが健やかな未来を生きることが出来るよう、政策決定者と対話を続けていきます。

G7・EUシェルパと市民社会の対話の様子。テーブル手前側が各国シェルパ、向かい側が市民社会の代表。テーブル向かい側左から2人目が柴田スタッフ
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