サマースクール2023開催報告

(2023.08.08)

日本に住む子どもたちに世界の現状を知って欲しいと願い、小学生を対象に毎年開催しているワールド・ビジョン・サマースクール
今年は7月27日に親子プログラムとして開催し、過去最多となる422組933名の皆さまに参加いただきました。たくさんの皆さまと一緒に、バーチャルツアーを通して、ケニアの子どもたちに会いに行き、塩野義製薬と一緒に感染症からみんなを守る方法を考えました。

当日の様子をご報告するとともに、アーカイブ動画をご案内します。

いろ事が知れた!」「最高の夏休みになった

今年のサマースクールは、これまでに好評をいただいているワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)主催のバーチャルツアーを小学生の親子向けに初開催しました。飛行機に乗り、まるで現地に行っているかのような楽しい演出を交えながら、日本を飛び出す疑似体験をお届けしました。

ナイロビに到着するとさっそく驚きの声があがり、「思っていたアフリカのイメージとちがう!」「すごく都会!」などZoomのチャットボックスに皆さまからのコメントが寄せられました。ケニアの主食である「ウガリ」の紹介や学校の見学、ケニアの子どもたちの歌とダンスの歓迎などクイズや話し合いを交えながらツアーを進めていきました。

安全な水の大切さをリアルに実感しました

ツアーではケニアの子どもたちの家の中やトイレ、水浴び場を見せてもらい、限られた水を大切に使っている様子を目の当たりにしました。
また、貯水池ではたくさんの牛に遭遇。水の安全性について皆さんから心配の声が出ました。生活用水を汲む褐色の溜め池の水は地域の子どもたちの健康に影響を及ぼしており、サマースクールに参加する保護者の皆さまからも心配の声が寄せられました。
また、ツアー中に水分不足になったシーンでは、すぐ近くに自動販売機やお店がなく、水が簡単に手に入らないという状況を再現し、「水道がないなんて、びっくりしました」などコメントが寄せられました。

子どもに医療サービスを受けさせたいという親の願いは世界共通

WVJが塩野義製薬とともに進めている母子保健事業「Mother to Mother SHIONOGI Project」の一環として支援している診療所を見学し、支援によって妊産婦健診を受けるお母さんが増え、お母さんと赤ちゃんの命が守られるようになった様子を聞き、小さな子どもたちを抱っこしたお母さんたちによる感謝の歌とダンスが披露されました。
また、電気が供給され冷蔵庫でワクチンや薬が保存できるようになったこと、そして24時間いつでも診察できるようになったことなどが診療所の医療スタッフから説明されました。
さらに、支援の一環として、ケニアのお母さんたちがグループを作って子どもたちの健康を守る方法や栄養について学ぶMother to Mother グループの活動が紹介され、「助け合いをしてけんこうをたもてるようがんばってるすがたがすごい」などの声が寄せられました。

塩野義製薬の研究所でバーチャルレクチャー

塩野義製薬株式会社・シオノギヘルスケア株式会社より、感染症についてのクイズと解説、正しい薬の飲み方や感染症予防のことを詳しく学びました。
手洗いのポイントについてレクチャーでは、カメラの前に手を出して実際に手洗いの動きを身に付けました。
そして、SDGs3「誰もが健康で幸せな生活を送れるようにしよう」という目標を達成するために、正しい手洗いと薬の飲み方で自分や周りの人を守ることを実行していけるよう呼びかけ終了しました。

塩野義製薬様による手洗レクチャー
塩野義製薬による手洗いレクチャー
ケニアの子どもが歌とダンスで迎えてくれました
ケニアの子どもが歌とダンスで迎えてくれました
アフリカ地域を担当する望月スタッフによる事業地の紹介(
アフリカ地域を担当する望月スタッフによる事業地の紹介

質問コーナーにも多くの皆さんが参加

自由参加の質問コーナーにも100名以上の皆さまがご参加くださいました。ケニアの子どもたちの生活や、WVJの支援について、たくさんの質問をお寄せいただきました。バーチャルツアーが皆さまの興味関心を引き出し、たくさんの、熱意ある、そして鋭い質問に繋がっていることに、スタッフ一同、感謝と感嘆を感じながら、お答えしました。

参加者の皆さまから寄せられた感想の一部をご紹介します

「世界で協力して恵まれてない国などの支援をしてみんな平等にしたい」(5年生)
「私たちができることもあるんじゃないかな」(2年生)
SDGsのある理由はこれなのかな」(5年生)
「バーチャルツアーだったので、実際にケニアを訪れているようで、子どもにとっても分かりやすく、楽しかったようです。
また、塩野義製薬さんの感染症のお話も大変勉強になりました。子どもも手洗いの大切さを再認識したようでした。
同じ時代を生きている世界の子どもたちに、このような生活をしている子どもたちがいるということをまずは知ってもらいたいと思います。その中から、何が出来るのかを子どもと一緒に考えたいと思います。大変良い経験になりました。ありがとうございました」(保護者)


今年のサマースクールはバーチャルツアーという新しい企画を通して、ケニアの子どもたちの暮らしに目を向け、また、国際NGOだからこそ提供できる子どもたちの現状をリアルにお伝えしました。
現地駐在スタッフの撮影協力を得て、なかなか実際に足を運ぶことが難しいアフリカの地を訪問するという普段とは異なる経験をしていただけることを願ってプログラムをご用意しました。
アフリカに対するイメージが変わったり、SDGsを身近に感じていただいたり、参加者の皆さまの中で変化が生まれたことがZoomのチャットボックスに寄せられるコメントから感じることができました。また、参加者の皆さま同士の話し合いの時間や支援事業実務者や塩野義製薬社員へ直接質問をする機会を設け、一人で学びを深めることが難しいテーマに向き合ってくださいました。これらが参加者の皆さまにとって、夏休みの特別な経験になるのではないかと思います。このサマースクールをきっかけに、親子で世界に目を向け、できることを考え行動に移していってもらえたらと願っています。ご参加くださった皆さま、ありがとうございました!

自由研究キットをご案内しています

サマースクールにご参加くださった皆さまに「自由研究キット」をご案内しております。当日参加できなかった方やご利用を希望される方はメールにて「自由研究キット希望」とご連絡ください。

グローバル教育担当:school[at]worldvision.or.jp ※[at]を@に変えてお送りください。 

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