チャイルド・スポンサーシップという取り組みはご存知でしょうか。
世界で貧困や児童労働に苦しめられる、子供たちを1対1の支援によって、サポートする活動です。
今回はその取り組みの中で生まれた、スポンサーの西澤さんとタンさんの奇跡の感動のエピソードをご紹介します。
2017年度、ワールド・ビジョン・ジャパンは30カ国で123事業を実施しました。
チャイルド・スポンサーシップによる支援国
スポンサーと子どもは、手紙でのやりとりなどの成長報告を通じて繋がります。
実際にチャイルド・スポンサーシップで支援を開始すると、支援する地域の情報や状況とともに、支援する子どもの写真、名前などプロフィールの入ったスポンサーキットというものが送られてきます。
チャイルド・スポンサーになると、支援している子どものマイページを専用サイトから作成でき、そこではその子どもとメールを送ったり、その子の様子を動画で見ることもできます。小さかった子どもが夢を持ち始め、元気に育っていく姿に支援が役立っているという実感と子どもとの絆が深まります。
チャイルド・スポンサーシップでは、支援地訪問ツアーが定期的にくまれており、希望者は支援する子どもと交流することができます。
一方通行で送ったきりになる支援活動ではなく実際に子どもたちと会い、支援の実感を得られ、触れ合えることは支援を続けるうえで、大きなやりがいにつながります。
ベトナムツアーの様子
ツアーの様子
ハリウッドスターであり、長年にわたってワールド・ビジョンを通じて世界の子どもを支援しているヒュー・ジャックマンさん。エチオピアの支援地域を訪問し、一人のコーヒー農家の青年デュカリと出会い、世界のコーヒービジネスが不公平であることを知りました。自分にできることは何か― 未来を変えるために自らコーヒービジネスに身を投じた彼の行動力は関係者を巻き込んで変化を生み出し、今、子どもたちに笑顔と、希望をもたらしています。
ヒュー・ジャックマンさんとコーヒー農家デュカリ
デュカリと一緒に農場で汗を流したヒュー・ジャックマンさん
私が、ワールド・ビジョン・ジャパンの親善大使となってから25年が経ちました。私も、現在3人の子ども達のチャイルド・スポンサーをしています。
これまで、何人もの子ども達が卒業して行きましたが、子ども達からの手紙や、報告書で彼等の成長を知ることができます。
その楽しみが長続きする活動に繋がっているのだと思います。是非このプログラムを知って頂きたいと思います。あなたの支援を必要としている子ども達の為に…
2007年にインド、2017年はフィリピンの支援地に訪問しました。たくさんの笑顔の子どもたちが寄ってきてくれたり、「スポンサーさんからこれもらったんだよ!」と話してくれる子どももいて、日本のみなさんが支援してくださっていることが、確実につながっている、と実感し、非常に嬉しく思いました。
このような活動は、行動を起こせばすぐに変わる、というものではなく、根気のいる、時間のかかることですが、まだまだ必要があると実感しています。これからも微力ですが、がんばりたいと思います。
西澤さんはチャイルド・スポンサーの取り組みで1992年から1997年までベトナムのタンさんに対して、支援活動をしていました。タンさんは将来「医者」になるという夢を持っており、そのことを西澤さんは手紙を通じて、応援していました。
その後、困難を乗り越え、夢を叶えたタンさんは西澤さんに会ってお礼がしたいと強く願うようになり、タンさんは行動に移します。
西澤さんからの手紙を今も大切にしているタンさん
幼いころのタンさん
「医者になるという夢が叶えられたのは、西澤さんの支えがあったからこそ。会って直接お礼を伝えたい。」
そんな思いを込めて、メールを送ったタンさん。
二人は感動の出会いを果たします。
会って直接お礼を伝えたいというタンさんのもう一つの夢が実現
タンさんから西澤さんに絵をプレゼント
「僕はその励ましを胸に、一生懸命に勉強することを決心しました。」
西澤さんから頂いた手紙に励まされ、夢を叶えたタンさん。西澤さんへのメッセージには、沢山の感謝の言葉が込められています。
親愛なる恩人の西澤様
1997年8月8日、最後に送ってくださった手紙に、「これからも勉強を頑張って」と書いてくださいました。僕はその励ましを胸に、一生懸命に勉強することを決心しました。
(中略)
僕はこれからも前に進み、頑張ります。お医者さんとしてもっと人の役にたち、また患者さんの心も支えられるようになりたいと思っています。
最後に西澤さん、「お母さん」と呼ばせてください。「お母さん、ありがとう」。 支えくれたことに、心から感謝しています。
DR グエン・ヴィエット・タン
チャイルド・スポンサーシップによって、支援した子どもが夢を叶え、『小学校の先生になった』、『医師になった』、また、井戸ができて毎日数時間の水汲み仕事が不要になり、『学校に通えるようになった』、『家庭菜園ができるようになった』など、世界に対して貢献している、貢献感や達成感をより感じていただけます。
夢であるプロの陸上選手になったエルサルバドルのデルビンさん
夢をかなえ、ハノイで腫瘍科の医師になったタンさん