南三陸町で学校給食センターが再開!
2012.04.25
第77報:南三陸町で学校給食センターが再開!(2012.4.25)
4月20日(金)、南三陸町学校給食センターで、ワールド・ビジョン・ジャパンの支援によって完成したばかりの洗浄および配送施設の開所式が開催されました。
南三陸町では、東日本大震災によって志津川地区にあった学校給食センターが流失しました。昨年5月の学校再開以降も、パンと牛乳、デザートのみの「簡易給食」にせざるを得ず、避難所生活を送っていた子どもたちの栄養不足が懸念されていました。
ワールド・ビジョン・ジャパンは南三陸町からの要請を受け、昨年6月から今年3月まで「おかず給食」支援を実施しました。南三陸町学校給食センターの協力を得て、栄養面だけでなくアレルギーにも配慮した給食を、株式会社サンデリカの仙台工場で調理いただき、山崎製パン株式会社に町内すべての小・中学校に届けていただきました。
学校給食センターで調理された給食が、子どもたちに届いています
昨年8月からは、市町村合併以降使用されていなかった歌津町にある学校給食センターが改修され、ワールド・ビジョン・ジャパンは、ここにガス回転釜などの調理器具を支援し、温かい食事が提供できるようになりました。
そして、ワールド・ビジョン・ジャパンが「おかず給食」支援と並行して進めてきた既存施設の改築工事や増築工事、機器一式の導入が今年4月に完了し、完全給食を実施する体制が整いました。
4月10日からは、学校給食センター独自で調理された完全給食が、南三陸町の子どもたちに届けられています。
給食は、心の成長にもつながります
4月20日(金)に行われた開所式では、南三陸町関係者、「おかず給食支援」や施設増築にご協力くださった企業の方々にもご参加いただき、ワールド・ビジョン・ジャパン理事長の榊原から佐藤町長に目録とキーボックスをお渡ししました。
「給食は、子どもたちの体だけでなく、心の成長にもつながります。南三陸町の子どもたちが大人になった時、南三陸町の方々の努力によって再開された給食を思い出し、それによって“今がある”と思った時が本当の復興なのかもしれない、と思っています。その時のために、ワールド・ビジョン・ジャパンはこれからも努力していきます」と、榊原。
給食センター開所式に参加した方々からのコメント
「昨年5月に学校が再開された時、ほとんどの子どもたちは避難所生活を送っていました。(『おかず給食』支援により)子どもたちが一定の食生活を送れるようになったことに、改めて感謝しています。学校給食センターの本復旧には、まだまだ時間がかかります。それまで、ここで美味しい給食を作っていきたいと思います」(南三陸町 佐藤町長)
「安定して学校給食を届けられるようになり、安堵しています。子どもたちも喜んでいます。これから、安心・安全な給食を子どもたちに提供できるように、職員一同頑張っていきたいと思います」(南三陸町学校給食センター 小野所長)
「昨年6月から今年3月まで、1日あたり1,200食、計15万4,000食を南三陸町の子どもたちに届けました。定時に、安心・安全に届けることができ、感謝しています。配送のために全国からトラック、ドライバーの応援を受けましたが、給食を届けた先の学校で子どもたちの笑顔を見て、“やって良かった”と言うドライバーも多くいました」(山崎製パン株式会社 岡田工場長)
「これまで、サンデリカでは販売用の商品のみを製造しており、給食は初めてでした。昨年5月18日に支援が決定してから、南三陸町学校給食センター栄養士の高橋さんに指導を受けながら、アレルギーに配慮したメニューを決定し、なんとかスタートすることができました。開始初日には、山崎製パンのトラックと一緒に走り、すべての小・中学校を訪問しました。この10カ月間、何の問題もなく給食を届けることができましたが、この経験を通じて、逆にサンデリカが成長させてもらったと思っています」(株式会社サンデリカ 吉田所長)
第76報:チャイルド・フレンドリー・スペース終了にあたって(2012.4.23)
今年3月、ワールド・ビジョン・ジャパンが震災発生直後から実施してきた、チャイルド・フレンドリー・スペース(以下CFS)の活動を終了しました。CFSは自然災害等で心に大きな影響を受けた子どもたちが安心して遊び、学べるスペースです。
昨年5月から、CFSを利用する戸倉小学校の子どもたちと関わってきた、東日本大震災緊急復興支援部子ども保護・育成チームの高田スタッフが、これまでの活動を振り返ります。
戸倉小学校の子どもたちは、南三陸町にあった校舎が流失してしまったため、登米市の旧善王寺小学校の校舎に通うことになり、スクールバスを待つ時間や夏休みなどをCFSで過ごしました。戸倉小学校の移転決定に伴い、CFSも終了することになりました。
「最後にみんなでひとつのことをしよう!」
「こーんにちはー!!」「ねえねえ、まっきー!今日、ワービー行くから!」
いつも旧善王寺小学校の昇降口の前を通りかかると、声をかけ、飛びついて遊びに誘ってくれた戸倉小学校の子どもたち。
昨年5月中旬から、戸倉小学校の子どもたちを対象としたCFSの活動を始めてから約1年。子どもたちに「ワービー(ワールド・ビジョンの略?)」や「ワールド・ビジョン」と呼ばれていたCFSの活動が、今年3月末で大きな区切りを迎えました。私がこのCFSの活動に関わり始めたのが、ちょうどCFS開始と同時期で、深い感慨の中での区切りとなりました。今年2月末から3月末までを振り返りたいと思います。
年度末に向けて、「最後にみんなで1つのことをしよう!」というCFSスタッフの思いから、2月下旬から3月上旬にかけて「ぜんいんしゅうごう!おやつ会」を実施。
先生方もお招きして、ロールケーキやたこ焼きを、子どもたちや皆で作って食べました。この時に合わせて、CFSで楽しかったこと、嬉しかったこと、なんでもメッセージを書いてもらいました。笑顔いっぱい、お腹いっぱいの楽しい時間になりました。
戸倉小学校の卒業式
3月16日の戸倉小学校の卒業式では、卒業生一人一人の凛々しい晴れ姿に胸がいっぱいになりました。両手を伸ばして卒業証書を受け取り、きりっと真っ直ぐ前を向いて歩く姿がまぶしかったです。
卒業を祝う会にもお招きいただき、保護者の皆さま、また教職員の皆さまと、卒業生の成長の過程を共有させていただきました。
卒業式からCFS最終日にかけて、スタッフからフェルトの手作りマスコットを戸倉小学校の子どもたちと、教職員の皆さま全員にプレゼント!縫物が得意なスタッフが指導して、合間を見てはスタッフみんなでちくちくチクチク・・・。子どもたちや先生方の顔を思い浮かべつつ、一針一針縫っていきました。
毎日、授業終了後、校庭の一角にあるプレハブに駆け込んできた子どもたち。急いで宿題を済ませた後、プレハブの中でミサンガを作ったり、縫物をしたりしながらスタッフとおしゃべりに花を咲かせる子。ランドセルをプレハブに放り込み、校庭でサッカーや野球に夢中の子。鬼ごっこではずっと大人が鬼で、体力がついて行かずに悲鳴をあげたり、真冬に体育館をお借りしてバスケットで盛り上がったり。
一針一針にそんな一年間の思いを込めて、一つひとつ色も、表情も違うタコちゃんが完成しました。
CFS最終日
そして、ついに3月22日のCFS最終日。いつものように校庭で一輪車をしたり、サッカーをしたり、たくさん遊んでから、いつものスクールバスの発車場所で、子どもたち一人ひとりとハイタッチでお別れしました。
スタッフが「ありがとう」「忘れ物ないー?」「元気でね!」子どもたち一人ひとりに声をかけながら、ハイタッチをしていくと恥ずかしそうに手を出す子、思いっきりバチンと音がするくらいタッチする子、「じゃあねーっ!!」と全力で挨拶をしてくれた子、腕にしがみついて離れない子。いつものようにバスに乗り込んで手を振る子どもたちに、私たちも笑顔で手を振り返して、明るくお別れしました。
夏はプレハブでうだる日もあったかと思えば、冬には校庭で雪だるまを作ったり、雪合戦をしたり。校庭が全面凍っていたこともありました。
毎日毎日、「今日は何して遊ぶ?」、「寒くなってきたね」、「宿題やろっか?」、「日が長くなったね」。放課後、CFSに駆け込んでくる子どもたちと、泣いたり怒ったり笑ったり喜んだりしているうちに、1年が過ぎていきました。
子どもたちに支えられた1年間
3月16日の卒業式で麻生川校長先生が、「僕の前に道はない。僕の後ろに道は出来る」と高村光太郎の詩を引用していらっしゃいましたが、前例のない活動の中、私自身も手探りしながら道なき道を歩んできたように思います。
今、後ろを振り返ると戸倉小学校の子どもたちの笑顔に励まされ、支えられてきたことに気づかされます。そして、子どもたちの笑顔の後ろには校長先生を始め、多くの方々の笑顔がありました。
支援を届けていた私たちが子どもたちに支えられ、私自身が多くのものをいただいていました。
直接的に、また間接的にこの活動に関わってくださり、支えてくださった多くの皆さまに心からの感謝をこめて。「ありがとうございました」
第75報:南三陸町で放課後児童クラブが公式に再開!(2012.4.10)
4月7日(土)、12人の子どもたち、保護者13人、南三陸町長および近隣の小中学校校長・教頭も参加して、支援により完成したばかりの南三陸町歌津地区放課後児童クラブ(歌津学童クラブ)の引渡式が行われました。
南三陸町歌津地区では、震災によって放課後児童クラブの施設が流失。ワールド・ビジョン・ジャパンは昨年9月から、仮の施設での放課後児童クラブの運営を支援し、同時に、新しい設備の建設を進めてきました。
この度、無事に完成して引渡式を迎えることができた放課後児童クラブは、今後、南三陸町によって管理・運営されていきます。
新たなスタートをお祝いしました
引渡式では、はじめに、歌津学童クラブ「わんぱくキッズ」の子どもたちが、くす玉を割り、新たなスタートをお祝いしました。次に、ワールド・ビジョン・ジャパン東日本緊急・復興支援部の支援実施課長加藤より、南三陸町の佐藤町長にキーボックスをお渡しし、新施設の引渡しを行いました。
佐藤町長より、感謝のご挨拶をいただき、学童クラブの子どもたちは歌のプレゼントとともに、「新しい学童を作ってくれて、ありがとうございました。これからも大切に使っていきたいと思います」という自分たちで考えた言葉を伝えてくれました。
その後、全員で、お餅つきをし、学童クラブの再開を祝いました。
前の学童よりも広くなってうれしい
学童クラブのゆうなちゃんは「前の学童よりも広くなってうれしいです」とコメント。
学童クラブの千葉みちよ先生は「思ったよりも広くて、キッチンも使いやすいです。震災後、いろんな施設に間借りをして運営をしていましたが、今回このような施設を作っていただき、自分たちの場所となって本当にうれしいです。ありがとうございました」とお話ししてくださいました。
バックナンバー
第1報:支援を決定、募金受付を開始しました(2011.3.12)
第2報:被災地に向けて出発しました (2011.3.13)
第3報:被災状況調査で仙台にいる坂スタッフより、メッセージが届きました (2011.3.14)
第4報:登米市で緊急支援物資の配布を行います(2011.3.15)
第5報:支援物資配布予定の登米市の避難所を訪問(2011.3.16)
第6報:緊急支援物資が到着(2011.3.17)
第7報:事務局長の片山が被災地入り(2011.3.18)
第8報:被災した子どもたちから話を聞きました(2011.3.19)
第9報:皆さまの支援が届き始めています(2011.3.20)
第10報:南三陸町に緊急支援物資を輸送しています(2011.3.22)
第11報:被災している子どもたちの声(2011.3.23)
第12報:支援物資が届いています(2011.3.24)
第13報:避難所で支援物資を配布(2011.3.25)
第14報:南三陸町へ緊急支援物資を届けています(2011.3.25)
第15報:被災地からの声(2011.3.26)
第16報:皆さまからの温かいご支援が南三陸町に届いています(2011.3.28)
第17報:南三陸町/登米市へ 衛生キット3,750セットを届けます(2011.3.28)
第18報:南三陸町/登米市へ 衛生キット3,750セットを届けました(2011.3.30)
第19報:チャイルド・フレンドリー・スペース「ぜんいんしゅうごう!」(仮)が始まります!(2011.3.30)
第20報:気仙沼市に緊急支援物資を届けました!(2011.4.1)
第21報:チャイルド・フレンドリー・スペース「全員集合!」(仮)第一回目開催!(2011.4.2)
第22報:南三陸町の避難所でも、チャイルド・フレンドリースペースが始まります(2011.4.4)
第23報:地元高校生もボランティアとして参加!チャイルド・フレンドリー・スペース(2011.4.5)
第24報:東日本大震災発生から1カ月が経ちました (2011.4.11)
第25報:一関事務所を開設 (2011.4.15)
第26報:登米市で新しくチャイルド・フレンドリー・スペース開始! (2011.4.18)
第27報:気仙沼市の子どもたちに学用品を届けます(2011.4.20)
第28報:被災地の子どもたちに世界の子どもたちからのメッセージを届けました!(2011.4.21)
第29報:気仙沼市の子どもたちに、学用品を届けました!(2011.4.21)
第30報:南三陸町の子どもたちに学用品を届けます!(2011.4.28)
第31報:避難中の子どもたちの声 -チャイルド・フレンドリー・スペースの現場より(2011.4.28)
第32報:南三陸町の子どもたちに、仮設トイレを届けました(2011.4.29)
第33報:発生から2カ月 子どもたちの必要に寄り添う支援(2011.5.6)
第34報:学校再開に向けて、地元中学生がボランティア活動に参加 (2011.05.09)
第35報:岩手県の仮設住宅に、最初の生活支援物資を届けました! (2011.05.10)
第36報:南三陸町の子どもたちに、学用品を届けました (2011.05.10)
第37報:大きな一歩!戸倉小・中学校での入学式(2011.05.12)
第38報:岩手県野田村の仮設住宅に、生活支援物資を届けました(2011.05.16)
第39報:ジュディ・オングさんが、宮城県の被災地を訪問 (2011.05.24)
第40報:岩手県宮古市の仮設住宅に、生活支援物資を届けました!(2011.05.25)
第41報:南三陸町の小学校で、運動会を開催!(2011.05.30)
第42報:南三陸町で、おかず給食支援を開始します(2011.05.31)
第43報:南三陸町で、コミュニティ・キッチンがはじまります(2011.06.01)
第44報:南三陸町で、おかず給食支援が始まりました!(2011.06.03)
第45報:発生から3カ月~日常生活を取り戻すために~(2011.06.10)
第46報:南三陸町の保育所の子どもたちに、おいしいパンと牛乳を届けます(2011.06.13)
第47報:子どもたちが健やかに成長できる社会を目指して(2011.06.30)
第48報:コミュニティ・キッチンが喜ばれています(2011.07.01)
第49報:支援を受けていた側から、届ける側へ ~渡邊スタッフのストーリー~(2011.07.13)
第50報:気仙沼市でも、コミュニティ・キッチンがスタート(2011.07.26)
第51報:子どもたちが安心して、楽しい夏休みを過ごせるように(2011.08.10)
第52報:「やっと卒業できた」-5カ月遅れの卒業式-(2011.08.23)
東日本大震災緊急復興支援についておよび緊急期報告書(2011.08.31)
第53報:発生から6カ月 ~復興に向けて、新たな課題に取り組んでいます~ (2011.09.07)
第54報:東日本大震災発生当初から支援活動を行ってきた、坂スタッフよりの報告 (2011.09.09)
第55報:新潟の知恵を東北へ-「仮設のトリセツ」 (2011.09.15)
第56報:福島県浪江町の子どもたちのために、イベントを開催!(2011.09.28)
第57報:福島県浪江町の子どもたち、笑顔の再会(2011.10.07)
東日本大震災緊急復興支援 第2期支援計画(2011.09.07)
第58報:J.Y.J.さんからの応援メッセージを、被災地に届けました(2011.10.12)
第59報:岩手県野田村に、「暮らしの必需品」をお届けしました(2011.10.25)
第60報:福島県外避難者の方々のために、交流イベントを開催!(2011.11.10)
第61報:福島から新潟に避難している方々の「ふるさと交流会」を開催!(2011.11.29)
第62報:「子どもに笑顔を 地域に夢を」南三陸まちづくりプロジェクト始動!(2012.01.18)
第63報:復興プロセスに子どもたちの声を!(2012.01.27)
東日本大震災緊急復興支援 活動期間の方針について(2012.02.01)
第64報:気仙沼漁協・超低温冷蔵庫が一部稼働再開!(2012.02.01)
第65報:南三陸町、戸倉小学校の校長先生が語る、震災直後の子どもたち(2012.02.21)
第66報:気仙沼市の小・中学校に太陽光発電システムを支援(2012.03.01)
第67報:東日本大震災発生から1年①(2012.03.02)
第68報:子ども支援-東日本大震災発生から1年②(2012.03.05)
第69報:雇用促進・生計向上支援-東日本大震災発生から1年③(2012.03.06)
第70報:子どもを守るための防災支援/コミュニティづくり-東日本大震災発生から1年④(2012.03.08)
第71報:福島県被災者の方々への支援-東日本大震災発生から1年⑤(2012.03.09)
第72報:南三陸町で、子どもたちのまちづくり意見交流会!(2012.03.15)
第73報:南三陸町で子どもたちのまちづくり意見交流会を開催しました!(2012.3.28)
第74報:東日本大震災緊急復興支援12カ月活動レポートが完成(2012.3.29)
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